赤薔薇の蕾がつく頃に 2 (ページ7)

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練習室で1度スマホの音源で歌うことになった。

大好きな歌だから歌詞は頭に入ってる。

バンドとか組んだことないけど、きっと大丈夫。

目をつぶり息を吸った。

最後のフレーズを聞き終える。

シン……と静まり返った空間に心拍数が上がる。
『あの…』と言いかけた時、ギターの先輩が手を叩いたのをきっかけにバンド内で次々と拍手が起こった。

「すごい良い！！！！」

「作間さんの透き通った歌声めっちゃ綺麗だよ！」

「マジでやばい鳥肌たった！」

「うんうん、絶対これならいける！」

『ほ、ほんとですか…！』

なんとか先輩たちからのブーイングの嵐は避けられた…

とりあえず安心……

「ただちょっと急いじゃってるとこあったから、そこだけもうちょっと練習しよう。まだあと時間少しある！」

まだ安心はできないか…

時間まで、全力で練習しなきゃ…！

そしてなんとか完成させ、本番の時間が近づいてきて控え室に行く。

控え室からはステージが見えた。

「あっ、次すごい人気なグループだよ」

と言われ窓の外を見ると中村さんや矢花くんのグループが。

『本当にすみません、1曲だけ聞いてもいいですか…？知り合いがいて…』

「俺ら作間さんに無理言っちゃったから全然いいよ！」

『ありがとうございます！』

本来とは大分違う位置からだけど、見れるから良かった…！

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