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「俺の彼女に何してくれてんだよ」



嶺亜くんの声は低く、怒りに満ちていた。
そんな嶺亜くんに怖気付いたのか元彼は怯えながら


「は…?彼氏?いないんじゃないの…?」


なんて言った。確かにいないけどそんなことは一言も言っていない。



「正真正銘彼氏ですけど。ていうか未遂ですけど警察呼びますか?いや呼んだ方が良さそうですね」

「け、警察!結構です、すみませんでした!!」



情けない顔をして逃げていった元彼を見て体中の力が抜けてしゃがみ込んだ私に、嶺亜くんも驚いたように同じ目線になった。



「Aちゃん!」

『怖かった……』



今頃嶺亜くんが居なかったら……なんて考えたくもなくて。



「…何かされた?」

『迫られただけで、何も…』

「本当?」

『本当です』

「……電話急に切れたから何かあったのかと思って来たけど………怖かったよね、もっと早く来れなくてごめん」

『嶺亜くんが謝ることじゃないです』




『本当にありがとうございます』と言い終わるより先に抱きしめられていた。



「…ねえ、俺の事だけ見てよ」

『嶺亜くん…?』

「合コンなんて行かないで、俺の事だけ見て。俺の事好きになってよ…」




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作者名:なるせ。 | 作成日時:2022年7月30日 18時

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