赤薔薇の蕾がつく頃に 2 (ページ16)

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私と中村さんが話すようになったきっかけを簡単に話す。

「…っ、なにそれ運命みたい」

『運命？！』

「Aさん明るくて笑顔が素敵だなって話す前から思ってたけど…やっぱ敵わないな、嶺亜くんには。俺もう諦めるしかないかな～…」

なんでここで私の笑顔が素敵だという話が出てくるのかわからないけれど…

『矢花くんだって素敵じゃん！』

「…え？」

『私ずっと思ってたけど、矢花くんめちゃくちゃ優しいもん。いつも私や美波の話否定しないで親身に聞いてくれるし、でも言う時は言ってくれたり。買い出しの時もさらっと荷物もってくれたり…私は矢花くんのそういうところ、すごい良いと思うよ！』

「……」

『だから矢花くんはもっと自信もって、もっと欲張りになっていい！……と、思う』

いつか美波に言われた言葉を矢花くんにも伝える。

すると、矢花くんはクスクス笑い始めた。

『ひどい！人が真面目に話してるのに！』

「いや、ごめん笑う気無かったんだけど…あはは」

『あー、もう矢花くんのこと褒めるのやめよーっと！』

「ごめんて！……ねえ、俺諦めないけどいい？」

『…？なんで私に聞くの？矢花くんが決めることだよ』

「そっか、じゃあ俺もう少し頑張ってみるよ」

『お～、やる気ですね矢花くん』

私の言葉によって(？)矢花くんが何かをやる気になってくれたみたいでとりあえず良かった！

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