ポーションの毒と甘い恋【S.S】 (ページ9)

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09.出会いと別れの関係性、崩れる時ページ9

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翔「関係…。恋人の関係が壊れるのって簡単でしょ？…アンタみたいな人ね」

「はいはい、余計ですよ最後の。」

翔「好きな人と結ばれるのは難しくて、」

「離れる時は、なんの前振りもなく一瞬で。」

“そう…。”と切なげにそう呟く彼は目を閉じてこういった。

翔「俺らとは違うよね。簡単に結ばれてはないけど。…きっと簡単には離れない。」

「離れないって、決まったことじゃなくない？」

翔「俺が離さねーもん」

こんな言葉、誰でも落ちちゃうでしょ。

低い声で、少しキメ顔で。

「…うぅ」

翔「泣くなや。…それにね？」

「ん？」

翔「ポーションには中毒性があって。離れられないのよ、俺から」

翔『中毒性があってやめられない。とことんポーションに癒されな。…でも、そのポーションには実は毒があったり…。』

言葉の意味が分かった気がした。

ポーションは自分自身、…彼自身のことだった。

『私を癒す。ただ毒がある。その毒には中毒性があり。それは彼から離れられなくなるということと同じ』

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この後、二人がどのような夜を過ごしたかは御想像にお任せします。

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彼女も入ったことのない彼の自室には、なぜか一人ただ悲しむ彼女の元彼の、写真があります。

『愛する人をちゃんと愛さないからこうなってしまう女遊びなんぞしなけりゃよかったのにね、もう。後戻りはできない。彼女はもう俺のものだから。哀れな男。』

…言葉の意味とは。

…この物語は、彼の計画的な恋のお話。

ポーションの毒と甘い恋 Fin