ポーションの毒と甘い恋【S.S】 (ページ2)

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02.見た目イケメン、性格も良し……？ページ2

見た目、イケメン。

最初の挨拶もしっかり。

礼儀はしっかりしてる、と見た。

私の隣の席が空席で。

だから…ね？

翔「…あの、お名前は？」

「あ、加藤Aと申します。」

翔「じゃあ、加藤さんと呼ばせてもらいますね、仕事上では加藤さんの方が先輩ですし。」

「え、おいくつなんですか？」

翔「27、ですけど。」

「…私の方が年下ですよ。」

翔「あくまで仕事上ですよ。会社では加藤さんの方が先輩でしょう？」

「では私は何とお呼びすれば…」

翔「お好きにどうぞ？…あ、名字で呼ぶのは断固拒否します。」笑

下の名前で呼んだら…、ギョッとする。

女の子たちからの冷たい目が、目に浮かぶ。

…でもいいのか、彼が私を下の名前で呼ばなければ。

自分の心の中で納得して、口を開こうとしたら。

翔「翔くんって呼んでくれると嬉しいです」

彼は真っ直ぐすぎる視線を私に送った。

・

「はぁ、助けてってば」

和『無理な願いは、ニノちゃんでも答えられません。』笑

「席変えることくらい、課長ならできるでしょうよー」

和『課長ならっていうけどねー？デスクにはもう荷物やら置いてるわけよ』

非常階段の踊り場。

手すりにもたれて私は和くんに電話をしていた。

同じ建物内にいても、恋人同士としてきちっと会話するなんて至難の業。

「席変えてよー彼氏さーん」

和『いーくら可愛い彼女でもそりゃできないわな。…あ、』

「あ、」と言った後和くんは、ごめんまた後な。と言って電話を切った。

きっと、女の子が来たのだろう。

ツーツーという音が遠く聞こえた。

「はぁ、」

なぜ席を変えてほしいと必死に訴えているかと言うと。

・

『はい？！翔くん！？』

翔『はい、…そう呼んでくださいね？』

彼の真っ直ぐすぎる目からは到底、否定できず。

ただ驚いて、目を見開いてポカーンとしてると、彼は席を立って去ろうとしていた。

「ちょっと、待って」という言葉は、口に出る前に儚く舞い散った…。

・

「はぁー…」

手すりにもたれて、スマホをポケットにしまおうとすると。

「ん？」

あれ！スマホない。

？「へぇー、課長と付き合ってるんだー」

「…は…」

・