No.27 ページ28
黒田side
黒田「今日から夏休みか…。」
「自転車部大変だよね…。」
黒田「ん〜…でも今年はインハイ出れねぇから。」
俺は真波に負けた…。
「ごめん…。」
黒田「いいって。何で謝るんだよ？そんな気にしてねぇから…。」
あーあ、こいつにだけは嘘つきたくなかったけど…。
今は無理…。
黒田「なぁ…今日お前ん家行っていいか…？」
「えっ！？何で…？」
黒田「なんとなく…落ち着くんだって。」
休みたい…。
「うん。いいよ。」
黒田「んじゃ、決まりな…。」
色々辛いこともあるけど…こいつが笑っててくれれば、和らぐから…。
そばにいたい…。
授業が終わり、放課後になった。
「部活…終わったらでいいからね？」
黒田「ん〜…今日は…行かねぇ。」
「えっ。」
黒田「美術部に行くわ…。」
なんとなく…行きづらい…。
「それで…いいの？黒成くんは…。」
黒田「あぁ。」
「逃げてるの…？」
黒田「別に俺は…。」
「私には…負けて…行きたくないって、逃げてるようにしか…見えないよ？」
黒田「今はさぁ…行けって言う方がよっぽど酷いと思うんだげど…。負けて、悔しくねぇわけないだろ…。」
「でも…だからって…。」
黒田「悔しいんだよ！そんな気持ちで自転車乗ったって、何も変わらねぇんだよ！！」
あ…やべ…。
「ごめん。私が…どうかしてたみたい…。黒成くんの気持ち…考えずに…ごめんね…。」
黒田「あ…いや…。」
「黒成くんは何も悪くないよ。だからそんな顔しないで…？私…美術部に行くね…。」
傷つけたかった訳じゃない…。
でも今は…何も言えない…。
佐藤「ほんとに…何してんのよ…。」
黒田「佐藤…。」
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作者名：ショウキチ | 作成日時：2018年3月7日 23時
