No.10 ページ11
黒田「起きるまで…待ってやるよ。…A。」
どうしよう。目覚めてしまったし…。
黒成くんのセリフかっこ良すぎて、起きたくない！
目を開けたらすぐ黒成くんが見えるってことでしょ？
顔が真っ赤になっちゃうよ…。
「…ん、く…黒成くん…。」
黒田「起きたか。」
「あっ…の、なんで？いるの？」
自分でもわかる。顔が真っ赤！
恥ずかしい…。
黒田「言ったじゃん。美術部行くって。」
「今日なんて、聞いてないよ…？」
黒田「新作のアイス出たんだろ？食いに行こうぜ？」
あ、良かった。いつもの黒成くんだ。
「い…行こっか。」
鼓動が早くなってく。この前は平気だったのに…。
黒田「お前、絵、上手いんだな。」
「はっ…？えっ？み、見たの？」
黒田「リンゴのデッサン、だろ？」
嘘だぁぁぁぁ！
「下手だよ。私…全然上手くない…。」
黒田「俺、美術苦手でさぁ…。」
「そうなの？あ、果物とかのデッサンなら、ちょっとした影をいれるだけで、本物っぽくなると思う…。」
黒田「へぇ？そうなんだ。やってみる。」
「あ、黒成くん、私、奢ろうか？この前は、奢ってもらっちゃったから…。」
黒田「ん〜、高いから、一個買って、半分にしようぜ？」
棒のアイスなんだけどな…。苦笑する。
黒田「うわ、棒か…。ま、半分にするか。」
ん？どう…やって？
黒田「交代で食べれば良いだろ。」
こ…交代で…！？
「い…いいの？」
黒田「嫌なら、いいけど？」
「嫌じゃない！…よ？」
黒田「そ。じゃ、決まりな。」
外のベンチに座る。
「薄暗い…。」
黒田「甘酸っぱ…。でも、美味いな。これ。」
「ほんと？」
黒田「ん。」
「あ…ありがとう。」
これって、漫画とかでよくある間接キスでは…！？
大丈夫…だよね…。
「…んっ。甘酸っぱいね。冷たくて美味しい…。」
黒田「お前って、間接キス気にしねーの？」
え？
黒田「気にしてたのは俺だけか…。わり。なんでもねぇ。」
「あのっ…黒成くんなら…嫌じゃないから…。」
黒成くんも顔が赤くなっていく。
黒田「あ…そ。」
「気に…してくれたんだ…？」
黒田「まぁ…一応。」
黒成くん…顔が赤い。
「嬉しい。」
黒田「…じゃ、帰るか。」
「うん。」
黒成くんは自転車か。
黒田「あのさ…俺も…ちょっと、嬉しかったから…。」
反則です…。
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作者名：ショウキチ | 作成日時：2018年3月7日 23時
