No.9 ページ10
中間テスト……A組にとっては物凄く大切な、イベント。
「学秀は、学年1位狙うんでしょ……？」
浅野「そうだな」
「チートだよ、学秀は」
浅野「そうだな……」
「っ……ちょっと！読書中なのは分かるけどさ、返事くらいちゃんとしてよ！」
私は、図書室で大声を出し、周りの人たちに冷たい目で見られ、学秀に怒られました……。
「つまんないから〜」
浅野「うるさい」
「あ……れ？あれ、E組じゃない？やったっ……！話してきていい？」
浅野「ダメ」
笑顔で言われると物凄い威圧感が……。
「まー、学秀が相手にしてくれないから行ってきま〜す」
茅野「渚……。本校舎の人、来てるけど……」
潮田「え……」
「ちょ……そんなに睨まないで？怖い怖い……」
中村「うちらは勉強しに来てんの……本校舎のエリートさんのお話に付き合ってる暇はないから」
皆冷たい……。
D組1「勉強にもならないんじゃないか？」
D組2「そうだよな〜」
この人たちは……差別を楽しんで……。
「どうして……差別なんかするの……？E組の人たちだって、精一杯、頑張ってるじゃない！」
E組の人たちは、驚いた顔をした。
D組1「E組の味方かよ……」
D組2「いつかお前もE組に行くんじゃねーの」
磯貝「っ……言い過ぎだって……！」
「私は……っ」
差別を楽しむ人は……大嫌い……。
言う前に、D組の人たちは去ってしまった。
中村「……うちらのこと、かばってくれたの……」
磯貝「ありがとう……ございます」
「私、差別は嫌いだから……でも……ごめんなさい。きっかけをつくっちゃって……」
大粒の涙が伝う。
潮田「でも……僕らは嬉しかったから……、結果はどうあれ……ありがとう」
この人たちは……痛みを知っているから、こんなにも優しいんだ。
きっと、報われるよ……。
「……じゃあね！」
あなたたちに……幸せが訪れるように、願っています。
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作者名：ショウキチ | 作成日時：2018年4月18日 21時
