料理《T.side》* ページ26
窓の外には、月が輝いているであろう時刻。
俺は、溜まりに溜まった仕事を今日も徹夜でこなしていた。
しかし、そんな徹夜も今夜は辛くない。
何故か。
ぐふふふふふふふ……なんたって……あの成瀬さんが側にいてくれるからだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ！！！！！！！
しかも！！！手作り料理付き！！！これ程嬉しい事はない！！！！！！
そう頭に言い聞かせて、黙々と手を動かすが……
田「あーーーーおっわんねぇぇぇ！！！」
おわんねぇ。マジでエンドレス。エンドレスゲーム。あ、血が騒いできた。(((
成瀬さんが、綺麗な、優しい声で俺を励ましてくれる。
……疲れが滲んでいるのが、声の端々からわかった。
ただでさえ疲れさせてしまっているんだ…そう思うと、申し訳ない気持ちでいっぱいになって……一秒でも早く、仕事を終わらせようと、再び書類に目を通し始めた。
＊＊＊
粗方、片付いた頃。
眉間を揉みながらちら、と時計を見ると、既に十二時近くだった。
田「やっべ…。あの、成瀬さ…ん」
語尾が尻すぼみになってしまった。
静かに瞳を閉じ、眠っている彼を見たから。
彼の唇が、僅かな隙間を作っているのを目にし… 自分の視界がくらりと揺れるのを感じた。
段々と、側に歩み寄る。
彼を起こさない様に、静かに。
田「成瀬さん……」
返事はなく、秒針と、呼吸の音が聴こえるのみだ。
いや、違う。
正確にはーー煩いくらいの、自身の鼓動の音も。
……一回だけ、ならーー。
＊＊＊
成「んん……」
触れるだけのをしたつもりだったのに、どうやら起こしてしまったみたいだ。
田「す、すみませんっ！」
瞬速で顔を離し、そそくさと席に戻った。
煩い、心臓が早鐘を打っていて、頭に響く。
一方、成瀬さんは何も気付いた様子はなく、唯俺が挙動不審なのを心配げに見ていたが…
成「何故、謝るんです？」
田「え、いや…あの…。……いえ、何でもないんです…」
くそうっ！！不審者の代表例か俺は！！？
我ながらヘタレ具合に呆れるが、俺にはこの場にあった返事を考えるスキルはなかった。
思わず、じっと綺麗な唇を見つめてしまう。
そんな俺の返答も気にした様子は無く、成瀬さんは柔らかく微笑んで。
成「さて、田村さんのお仕事もひと段落した様ですし…。」
そう言いながら、一旦仮眠室へと姿を消したと思えば、直ぐに帰ってきた。
成「…どうぞ、お豆腐です。」
やはり成瀬さんは天使だ。
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花望 よつば(プロフ) - 弧嚥刄さん» 有難うございます！！！泣 この頃は亀更新過ぎますがどうぞご愛読くださいm(_ _)m (2015年4月8日 20時) (
レス) id: 5ae59c0a6e (このIDを非表示/違反報告)
弧嚥刄(プロフ) - 楽しく読ませて頂いてます！続き、期待しています！頑張って下さい！更新！q(*･ω･*)pﾌｧｲﾄ! (2015年4月8日 1時) (レス) id: 20f43d8e7b (このIDを非表示/違反報告)
なるにゃん♪ - めちゃおもしろいです！ (2014年7月1日 3時) (レス) id: 4225a0dffd (このIDを非表示/違反報告)
さとしっく - 鍵部屋もうすぐ＾＾球技大会での成瀬さんとそれをいじりまくりそうな熊田さんやみんなの運動神経…。気になる＞＜ (2013年12月27日 11時) (レス) id: 06b2a1403a (このIDを非表示/違反報告)
成熊＃LOVE(プロフ) - ↓私的には熊田さんの運動神経が気になります^ ^ た、田村は…ね。(笑 (2013年12月14日 17時) (レス) id: 3202bed482 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花望よつば | 作成日時：2013年8月25日 21時
