ドS上司２【黄】 (ページ7)

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手は握られたままベンチに座って

小「僕、」

その手を握る力が強くなる。

小「全部、本気です」

「…？」

小「冗談って言ったやつ、全部本気です」

本気って…？

どういうこと、？

小「Aさんを襲いたくなったとか」

「うん、」

小「抱きしめたりとか」

「…」

小「冗談なんかじゃないです」

じっと見つめられて

思わず目を逸らしちゃったけど

小「こっち見てください」

そう、覗き込んで視線を交わらせてくる。

小「僕、」

さすがにもう、わかる

小瀧くんが何が言いたいかわかる

だけど聞いちゃったらどうしたらいい？

自分の心に問いかけても答えは返ってこないまま

小「Aさんが好きです」

そう、告白されて

「…その、」

言葉が詰まってうまく、話せない。

小「…、すみませんやっぱ急に困りますよね」

何も言わない私に困ったような顔をする小瀧くんは

すごく、悲しそうで、寂しそうで

そんな思いをさせてるのは私だってわかってるけど

自分の今の気持ちがわからないから

なんて言えばいいのかわからなくて、

このドキドキする気持ちとか

もっとしゃべりたいって思う気持ちがあって

だけどこれが

好き

なのかがわからなくて

小「また、暇な時にでも返事考えててほしいです」

「うん、」

結局何も言えないまま

小瀧くんとは別れた。

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