淳太くんの彼女 【黄】

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淳太side






照史から話を聞くにつれて

後悔ばかりが押し寄せてくる。







Aは全然裏切ってなんかなくて

全部あの日に話そうとしてくれてたこと







元彼にちゃんと今大切な人がいるって言ってくれたこと







…それから、







桐「Aちゃん、淳太くんのこと大好きや言うてたで」

中「っ…、」







報道があったときも元彼の話のときも

あんなにも突き放して

いっぱい傷つけたのに

ずっと好きでいてくれてたこと。







あんな報道されても信じてくれてたのに

なんで俺は信じてあげられへんかったんやって







なんで疑って

それからろくに話も聞かずに逃げてたんやろうって







中「俺…、行くわ」

桐「ん、行ってき」







ぽんっと背中を押されて

楽屋を出てAの家に向かった。







.








最寄駅を降りてAの家に向かってたら







中「ん…？雨、？」






ポツポツ雨が降ってきて

コンビニで傘を買おうか迷ったけどそれよりも今すぐにAに会いたくて

謝りたくて








その一心で走った。







中「はあっ、」







息を切らしてAの家の前まで来ると

まだAの家は真っ暗で






中「まだ帰ってない、」







息を落ち着かせようと家の前に座りこむ。







…ああ、あの時もこうやってAは待っててくれてたんやな、

やのに突き放してしまった







__帰って






とか言ってしまった。







謝ったところで許してもらえるかな

…はあ、怖くなってきた







Aもこんな怖い気持ちやったんや

そう思ったらめちゃくちゃ胸が締め付けられて







中「…っ…、」







強くなった雨と涙が混じり合って頬を伝った。




.

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