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望side
___小瀧くんっ、これ…
小「ありがとう」
試合が終わると駆け寄ってくる女の子たち。
いつもお菓子とか、タオルとか差し入れしてくれてすっごい嬉しいんやけど、
なんていうか、なんか悪くて
なにもお返しできひんのに、っていつも困ってしまう。
そんな中、その女の子たちから少し離れたところに
なんか暗い顔してるAがおって。
え?俺に会いにきてくれたんかな
そう期待してA!って駆け寄る。
そしたら新品のスポーツドリンクを持ってて
小「それ、くれるん?」
そう聞くと私の!って言って一口飲むA。
いや、絶対俺にって感じやったやん
それになんでそんな悲しそうな顔してるん、
…あ、わかったかも、
小「ちょっとちょーだい」
「あっ…、」
スキをついてAからドリンクを奪って
ゴクゴクと半分くらいまで飲み干す。
小「Aの間接キス、頂きました」
キャップを閉めてAに返すと
ポカンとして俺を見つめてて
可愛いすぎて触れたくなったけど周りに人いっぱいおるからその衝動を抑えて
小「どしたん、照れてるん?」
「ちがっ…、」
必死に否定しながらも
顔真っ赤にさせてるのが愛らしくて
「かわい、」
自然と、こぼれ出た。
「小瀧くーん、集合だよ〜」
小「はーい、…じゃあ戻るわ」
「…い、」
小「ん?」
ギュッとスポーツドリンクを握りしめて
ちょっと下を向きながらなんか呟いたAやけど
周りがうるさいこともあって全然聞こえへんくて
小「どした?」
そうもう一回聞き返したら
真っ赤な顔したままパッと顔をあげて
「かっこよすぎるねん!ずるいわ、あほ!!」
小「へ…」
「これももういらんからあげる!!」
そう、ドリンクを俺に押し付けて
くるっと方向転換して逃げるようにして去っていくA。
…なんや、それ
小「嬉しすぎる、」
けどあほて、(笑)
かっこいいって言ってもらえたこと
俺があんなに真っ赤にさせてたこと
全部が嬉しすぎてにやけてまう
「ほらこーたーきーくーん」
小「すぐ行くー」
ペットボトルを握りしめたまま
俺もサークルのメンバーのところに戻った。
.
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みどり(プロフ) - もし良ければ続きが見たいです! (2020年2月24日 13時) (レス) id: f63555df24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なる | 作成日時:2019年6月9日 15時