淳太くん家の家政婦さん ２【黄】

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中「はよ離せや」





初めて見る、中間さんの怒った顔。

鋭い目つきで高木さんを睨みつける。






高「っ、」






その迫力に負けたのか、高木さんは舌打ちをして車に乗って逃げて行った。






高木さんに突き飛ばされてトン、と

中間さんの胸にぶつかったと思ったら






中「怖かったな、」





さっきの中間さんからは想像もできないくらい優しい表情でぎゅっと抱きしめてくれて






中「もう大丈夫やから」






大きな手で包み込んでくれる。

それが本当に温かくて、外だということも忘れて泣きじゃくった。





.





中「大丈夫？」

「…はい、すみません、」

中「なんで謝るん(笑)」






あはは、って笑って空気を明るくしてくれて

私もつられて笑ってしまう。






中「でも、本間無事でよかった」

「っ、ありがとうございます」





笑ったと思ったら急にまた真剣な表情になって

ジッと私を見つめる。

こうやって、私はまた落とされて

収集がつかない気持ちが溢れ出す。






中「警察行って帰ろか」

「っ、はい」






こうやって自然とぎゅっと手を握ったり







中「Aちゃん、明日には帰っちゃうんかー、寂しいわ」






サラッと嬉しいことを言ってくれたり






中「今日はゆっくりしとき？」






そう言ってお風呂を沸かしてくれたりしてくれるのも

最後なんだと思うと悲しいけど






警察から高木さんを捕まえたって連絡があって






中「よかった、全部あの人やってんな？…一安心やな」






そうやって中間さんが喜んでくれるから







「…はい、明日から安心して家に帰れます」






泣きそうになる気持ちを何度も押し殺して

たくさん、笑った。



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