兄弟の進む道 (ページ4)

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手入れページ4

「名前はなんと言うのですか」
部屋に連れて行かれている途中、突然聞かれた。これから接することは殆どないだろうになぜだろう。

「俺はA」
「ぼくはゆう。」

「私は一期一振です。」
「分かった」

「........私も兄をやっています。弟が多くいるのです。

弟たちのなかには今まで来た審神者によって重傷を負っているものも多くいます。」

重傷....

「ですので、手入れをしてほしいのです」
「ていれ」

「刀剣男子の傷は手入れによって治すのですよ。ただこの本丸には資材が殆どないので多くの刀は治せないでしょう」
「資材はどうやって手に入れるの」
「主に出陣です。」
しゅつじん.....
一期一振さんたちはそれで傷を負ってるのか。出陣は戦い....だったはずだから。
どうするかはあとで考えよう。
「今は何人くらい治せる」

「練度の低い短刀を3振程度ならできます」
「分かった。一期一振さん、どう？」
「では3振の手入れをお願いします。」
一期一振に対して頷き狐に説明を求めた。
「はい。では手入れ部屋に向かいましょう。一期一振様は弟様を連れてきてください」
「えぇ。分かりました」
「主さま、こちらです」

狐に連れてこられた場所でしばらく待っていると悠が眠ってしまった。まだ5才で昼寝が必要な年頃だ、仕方ないだろう。すやすやと寝息を立てながら眠る弟の髪を撫でながら一期一振さんが来るのを待つ。
「A。」
「はい、では.....」
俺より少し背の高い男の子を待っている間に狐に教わった通り手入れする。
「どう？」

「.....いち兄？」
「前田....よかった....A、ありがとうございます」
「貴方が治してくれたのですか？」
小さく頷く。
「ありがとうございます。僕は前田藤四郎です。」
「A....一期一振さん、次は？」
あと二人いるはず。
「ではこの子とこの子を」

二人を治すと、一気に眠気が襲ってきてしまい俺はその場で倒れこんだ。