兄弟の進む道 (ページ15)

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乱と前田ページ15

「あとは不動くん？」
「そうですな。不動さんは中傷ですが比較的練度が高く戦力にもなるでしょう」

戦力は今はそこまで望んでいないけど、一人でも多く手入れをして信用を得ていくのが安全への第一歩になるだろう。

「基本的に見てるのは長谷部君だったよね」
「はい」
「ならそこに行こう。悠、やれる？」
「うん!お兄ちゃんのお手伝いするんだっ!」
そんなことを考えてくれていたのか。
「ありがとう。俺は悠が元気でいるだけでも十分だ」
もう失いたくない、大切な俺の家族。

「じゃあ僕が案内するよ。手入れ部屋に運ぶ必要もあるしね」
「では燭台切殿、よろしくお願いします。私は弟たちの様子を見てきますので」

「ねっねぇボクたちも一緒にいってもいい？」
「乱くんに前田くん？」

乱...前田...昨日手入れをした二人か。

「俺は構わない」
「やった!ありがとうあるじさんっ!」

主....か。薬研の時も思ったが年上に言われるのは中々恥ずかしい。実年齢だけでなく、見た目も彼らの方が数年年上に見える。

「まだちゃんと挨拶してなかったよね。乱藤四郎だよ。」
「俺は、」
「A、でしょ？」

知っているのか。

「薬研に聞いたんだー!」
「僕は分かりますよね。前田藤四郎です」
俺は頷いた。

「弟の」
「ゆー!!」
「だ」

「じゃあ不動くんのところへ行こうか。前田くんと乱くんも行くんだよね？」
「うん！」
「お供させていただきます」
「オーケー、不動くんはこっちだよ」