兄弟の進む道 (ページ13)

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俺たちがページ13

「そういや大将、手入れができるのか？岩融は薙刀だぜ？薙刀のは手入れにかなりの資材を使う。」
「ていれできないんですか....？」
また出陣か。今度はさすがに武器が欲しい。刀剣男子とやらではない刀はないのか。なかったらまた鬼化するしかないだろう。

「俺が集めてくる。」
「大将が？」
「あぁ昨日も俺が出陣した。」
「なにやってんだ。危ないだろ」

「ふむ。Aよ、では資材は俺たちが集めよう。」
「俺もいくぜ、大将にはいかせねー」
「ぼくもいきます!岩融のためですからね!」
「では私も行きましょう」
何故こうも積極的なんだ。傷つくのは嫌なんじゃないのか？
「大将、俺たちは人間によって仲間が傷つけられていくのは嫌だ。だが助けてくれるというなら手伝うほかないぜ」

なるほど。仲間のため。確かに俺も悠のためならばなんだってする。
「他に出陣できるのは前田と乱、それに太鼓鐘か？」
前田さんと太鼓鐘は分かるが、乱？
「あぁ乱は大将が手入れしてくれた俺の兄弟だぜ。いただろ？髪が長い奴だ」
あぁあの子か。
「だがなぁ俺と前田、乱は練度がかなり低いんだよな」
「そうだなぁ、お前たちは遅れて来たからな」
「三日月の旦那、別に濁さないでいいぜ。大将、俺たちは二振目なんだ」
二振目とは。

「なんだAよ。そんなことも知らないのか。」
「俺たちは殆どなにも説明されていない。ここを何とかしろってことだけだ」
俺は悠の安全があればそれでよかった。だから深いことは聞かなかった。

「ふむ、ならばこの私が教えて差し上げましょう。私たち刀剣男子は刀の付喪神が審神者によって顕現された状態です。ですが刀なので折れてしまえばそれまで。そしてもう一度顕現された刀剣男子は前の刀剣男子と同じなようで違う存在ということになるのです。」

つまり、薬研たちは一度折れたあとにもう一度顕現されているということか。

「旦那が言った通りだ。行きたいところだが俺たちでは足手まといになるだろう。太鼓鐘なら俺たちより練度が高いから大丈夫だと思うぜ。」

これだけ言ってくれているのだから出陣してもらうべきか。俺が行くよりも戦いのプロが行くべきだ。鬼化するのは中々に堪える。

「ならば出陣は俺、三日月宗近。小狐丸、今剣、太鼓鐘貞宗の四振か。少ないな...。よし薬研よお主も行くとしよう」

三日月さんが薬研に言うと、薬研は目を見開いた。
「いいのか？俺は足手まといだろ」
「かまわんさ。」
「ではあとは太鼓鐘にききましょう!」