兄弟の進む道 (ページ11)

今日:24 hit、昨日:29 hit、合計:110,365 hit

始末しにページ11

今日は部屋の周りの廊下だけでも掃除しようと思う。一期一振さんの兄弟の手入れをしようと思ったもののどこにいるのか知らないからだ。

どころか、ここではほとんど人を見かけない。外を歩いていたのは一期一振さんと光忠だけだ。他にも人はいるらしい口ぶりだし、それだけ今までここで何かがあったということだろうか。

俺たちのこともあまり聞かれたくないから.....関わらないでいいならそれでい....い....。

「っ」
髪の毛が宙を舞ったのが見えて慌てて悠の確認をする。
「悠、俺の近くへ」
「うんっ」
「何をしに来た。」
相手は二人？いや、三人。

「人の子を始末しにきたのだ」
夜空のような髪、瞳には三日月を浮かべた美しい男が微笑しながらそれでいて淡々と言った。

俺は男から悠を隠すようにしながら睨みつけた。
「悠を傷つける奴には容赦しない」
「ほぉ俺たちも仲間を多く傷つけられたのだが」

「知らない、そんなこと。俺にとって大事なのは悠だけだ。」
俺たちだって鬼だから散々傷つけられたんだ。一方的に被害者されても困る。
「これでは埒があきませぬ。とっとと殺してしまいましょう」
「まあそう急ぐな小狐丸。」
「三日月殿」

どういうことだ？仲間割れ....？
二人が言い争っている間に一番小さい人がこちらによってきた。そして小さな声で語りかけてくる。

「人間さんぼくは今剣、ていれをおねがいしたくてきました」
「今剣さんの？」
この人はこちらへ攻撃するつもりはないらしい。
「いえ、岩融です。」
今剣さんは俯いて言った。
「ぼくをかばって重傷をおっているのです」

今剣との会話に気づいたらしく大きい二人もこちらを向いた。