Bewitching

脱プラトニック〈 jrhk 〉(２) ページ9

− kym −



今は北斗と２人きりで話すために、個室のお食事屋さんに来ている。
北斗がどう思ってるか聞いてきてやるとは言ったものの、やっぱり２人で話すのはちょっと緊張する。



「あの、京本。もしかして樹のことだったりする...？」

「え！？」

「その反応はやっぱりそうか...」

「.....あ、いや、まあ」



さらっと聞き出そうと思ってたけど、北斗にあっさり樹のことだと見破られてしまった。
北斗、俺に話してくれるかな。そう不安に思うけど樹のために俺が頑張るしかない。
そう思っていた矢先。



「俺ね...ほんとは樹とシたいんだ」



なんと、北斗の方から話してきてくれた。
やっぱり北斗は樹とシたかったみたいだ。だって樹のことが大好きな北斗だもん。本当はシたいに決まってる。ただ、それなのに頑なに断り続ける理由はなんなのか...きちんと聞かないと...



「北斗。今日は俺に全部話してよ、樹のこと」

「...いいの？」

「うん、なんでも話しな？」

「ありがとう...」



なんか、北斗が素直で可愛い。
こんなこと樹に言ったら怒られるかな。
そして、北斗が少しずつ自分の気持ちを話していった。




「俺、男とするのなんて初めてだし、自分が女役だっていうのもあってなんか、怖くて」

「怖いのは当たり前だよ。でも、樹はきっと優しくしてくれるんじゃない？」

「まあ、そうだとは思うんだけど.....」

「確か付き合って６ヶ月だよね？なかなか覚悟出来なかった...？」

「.....」



すると突然黙り込んでしまった北斗。


そして、また口を開いた。



「.....ほんとはね、覚悟出来てるんだ...」

「...え？」

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