友達以上になりたくて、友達以外になれなくて。 【名前変換小説】

Friend*33 ページ34

大翔side

今日俺は、Aと別れた。

Aは最後まで笑っていてくれた

俺が大好きなあのえがおで





「はぁ……」


さっき俺はAを家まで送ってきた


今日で最後にするから送らせて？


そう、半ば強引にAの手を握ると

Aはまた


『うん！』


そういって笑っていたんだ









「初恋だったんだけどなぁ」





初恋は実らない





それはあながち間違いではない気がする。



公園につくと、俺はブランコにすわった









泣きながら







『愛してくれてありがとう』




そういったAの顔が浮かぶ



ありがとうって思うぐらいなら、近くにいてくれよ



そう言えたなら、俺から離れないでいてくれた？





Aが俺になにか頼んでくるとき








「なんでもいいよ」






って言う代わりに







「“一緒なら”なんでもいいよ」






っていってあげられたなら良かったのかもしれない









俺がAを離した理由









それは









来週が、クリスマスだからだ。





「えっと…………」






俺は携帯を出すと、アイツの名前をさがした









――――――――原田悠月








かわりに、Aを幸せにしてくれない？




俺は諦めるから。









時間はかかるけど、ちゃんと諦める。









だけどこれから出逢うもの全てを、Aに重ねていくのだろう。

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