あまい短編集 (ページ8)

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心配性柳田将洋ページ8

何だか今日は無性に甘いものが食べたい。

朝ご飯食べた後にプリンとチョコレート。

昼ご飯食べた後にクッキー。

三時のおやつに羊羹とおまんじゅう。

晩ご飯食べた後にマサさんが練習帰りに買ってきてくれたケーキ。

そして現在夜の10時半。

お風呂も上がってさぁもう寝ましょう！と言う時にまた甘いものが欲しくなる。

「マサさん、甘い物食べたいね。」

「さっき食べたじゃん。別に食べたくない」

「私は食べたいな～」

「今甘いもの家にないじゃん」

「そうなんですよね...買ってきます。」

「は？何言ってんの？馬鹿なの？何時だと思ってんの？」

「質問はひとつずつお願いしまーす」

マサさんの言葉を右から左に流しながら部屋着の上にパーカーを羽織り玄関へ向かう。

「本気で行くの？」

「本気です。」

「はぁ...まじかよ... 」

「大丈夫です。すぐ帰ってきます。」

「そういうことじゃないんだけど」

なんだなんだ？マサさん心配してくれてる？

呆れながらも心配そうに、かつこいつまじかよみたいな目でじっと見られる。

「心配なんですか？私のこと」

「うん、めちゃくちゃ心配」

「やけに今日は素直ですね... 」

「うるさい。はぁ、もういい俺も行く」

「え？一緒に行ってくれるんですか？」

「 Aみたいなんでも女の子だからね、物好きとばったりで出会っちゃったら怖いから」

「貶すか心配するかどっちなんですか... 」

あっという間に準備を終えたマサさんは玄関で突っ立ってる私の手を握り「ほら行くよ」と言って歩き出す。

「マサさんなんだかんだ心配性ですよね。」

「そりゃ大好きな彼女を夜に１人で歩かせるわけには行かないでしょ。」

「え!?今大好きって言った!?もう１回言ってください！録音しますから！」

「もう言いません」

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( は？そんなに買うの？ )

( だって食べたいから...甘いものは別腹です！ )

( 太るよ )

( うっ...１個減らす... )