あまい短編集 (ページ14)

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あまえんぼ２柳田将洋ページ14

「ねーねーマサさん、本当にどうしたの？」

「別にどうもしてないんだけど」

「だって私にベッタリじゃないですか」

「だめなの？」

「だめじゃないですけど... 」

「じゃあいいじゃん」

「いいんですけど！でもマサさんに何かあったのかなって心配になったんです！」

「そりゃどうも」

「どういたしまして... 」

またすぐに会話が終わってしまった。

もうここまでくると諦めて私はマサさんのふわふわな髪に触れた。

「くすぐったいんだけど」

「ふわふわですね」

「人の話は聞こうな」

いつも通りツッコミはいれるけどやっぱりぐでーんと私の太ももに頭をのせている。

するとようやくマサさんの方から口を開いた。

「俺だって寂しかったんだからな」

「え？」

「え？じゃない馬鹿A。何日俺のことほったらかしてんの。」

「すみません...でも仕事が... 」

「知ってるよ、頑張ってたんでしょ？だから会えなかったの分かってるけどでも俺寂しかったんだけど」

「マサさんの口から寂しいなんて聞けるとは... 」

「俺結構寂しがりだよ？」

いつもは私から「寂しい」とか「会いたい」とかって言うからマサさんはあまり思ってないのかなって勘違いしてた。

ちょっと顔を赤くして寂しい、なんて言ってる私の彼氏めちゃくちゃ可愛い...

「そっか～マサさん寂しかったんですね！よしよし！」

「馬鹿にしてんだろ... 」

マサさんの頭をわしゃわしゃと撫でると不服そうにしてるけど本当は嬉しいんですよね。

顔がにやけてますよ。

今日はちょっと甘えたなプリンスを構い倒してあげましょう。