第178奏 望み ページ35
『Aガ弾ク』
「!」
…
「どっ、どうして私なんです…!?」
ヴヴヴヴヴヴ
『「A」ノ』
ヴン
『楽譜ダカラ』
ティムの口が開かれ、出てきたのは楽譜に見えないナニか
「!!? これが…楽譜!?」
五線譜も音符も、休符もなにも無い
でも…
(あれ‥? この文字…)
楽譜に描かれた文字に、見覚えがあった
NOside
「ん……」
ラビが目を覚ます
彼の目に映ったのは―崩れていない綺麗な塔だった
「ん?」
彼らの近くには鳥が三羽ほどいた
「あれっ?」
ラビが異変を感じる
「オレら、落ちたんじゃ……」
そう
彼らは瓦礫と共に落ちたはずだった
イィイィイィィ
街が塔を中心にして集まってゆく
イィイ
クロウリーがいる部屋や神田のいる部屋が元に戻っていく
イィイィイィ
キン
「…………」
突然の出来事に驚いたまま動かない神田
「どうなってんだ!? 消滅した街が…っ!?
戻っていくさ!!」
Aside
チク タク
ザワッ
「そんな…」
チク タク
楽譜に手を伸ばす
「この紋章…」
楽譜の中心にある紋章に触れる
「ちがう、まさか……」
指を滑らしていく
「ちがう…っ。この文字が、どうしてここに…っ」
どうして…
『ソレハ唄』
う…た…?
『旋律ハ…
「A」ノ
影がそう言った瞬間―
(!!?)
「手が動く!!?」
手が勝手に弾きだした
「ひ、弾ける? なんで…っ」
音符もなにも描いてないのに…!
「この詩につく曲なの!?」
この楽譜に描かれた文字を読むと…
「読むと…メロディが勝手に、頭の中に流れて、くる…!」
でも、違和感を感じた
「メロディ…? ちがう!」
(メロディじゃない…これは)
右手を右目を押さえる
「私の頭の中で歌うのは誰っ!!?」
――そして坊やは眠りについた………
――息衝く灰の中の炎 ひとつふたつと 浮かぶふくらみ愛しい横顔
――大地に垂るる 幾千の夢
銀の瞳のゆらぐ夜に 生まれおちた 輝くおまえ
――幾億の年月が いくつ祈りを土へ還しても
「"ワタシは"、"祈り続ける…"」
弾きながら歌う
ザザッ
『方舟を操れA!! お前の望みを込めて弾けっ!!!』
えっ?
「のっ、望み!?」
『早くしろっ!!』
『望メ』
「の、望みはっ」
ドクッ
「転…送を、方舟を…っ」
ドクッ
その時―
ー「思いつかないかい?」 −
思い出したはコムイさんの言葉
ー まずは「おかえり」といって、肩をたたくんだ −
→
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道化師ロキ - とっても面白いです！更新がんばってください！応援しています！ (2017年7月26日 14時) (
レス) id: 091673db49 (このIDを非表示/違反報告)
アイリア - コメント、ありがとうございます。無理しないよう気をつけながら、更新していこうと思います! (2016年7月14日 16時) (レス) id: a2eced5c3e (このIDを非表示/違反報告)
切り身*.(プロフ) - 初めから読んでます。いつも更新楽しみにしてますので無理せずに頑張って下さい！ヽ(*´∀｀)ノ (2016年7月12日 17時) (レス) id: b30fa4f571 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アイリア | 作成日時：2016年6月18日 10時
