。❀ ページ40
H.
「 おい、今日も誰も何も話してねえのかよ 」
「 オレにも最低限のことしか話してくれなくなったな 」
「 僕は授業のペアワークのみだ 」
「 というより今日、冬野のことを見かけてないんだが 」
「 …授業が終わってすぐ外出届をだして外へ行くAちゃんをみた女のコ達がいる 」
「 ハギ!どこいってたんだよ 」
「 最近ずっと思い詰めたような顔をしていたから心配してたんだ、だけどまさかこうなるとは思わなくて… 」
萩原とAちゃんのショッピングモールデート以来彼女は人が変わったように滅多に口をきかなくなった。元彼と主張するあのオトコの話に関係があるのは分かってはいたがただそれでどこに行ったのか何をしに行ったのか、情報が足りなさ過ぎて分からないことだらけ。焦るだけで時間が過ぎていく。
「 とにかく、探さなきゃ危ない気がするんだ、 」
いつになく慌てている様子の萩原を一喝する松田。それにしたって…オレは彼女との会話を少しずつ思い出してみる、きっとどこかにヒントがあるはずだ。
「 そういえばハギが彼女とデートしていた時に周りを気にしていると言っていたが実は僕達の事ではなく誰かに付けられていた、とかそういうことは無いのか? 」
「 …確かに、あいつなら俺たちの存在に気付いたところでハギとのデートを中断して声をかけにこなさそうだもんな 」
「 実は俺、あの時の男の言葉が気になって調べたんだ。そしたら出てきたよ、5年前にAちゃんの面影が薄らとある男が殺人をしでかしたってな、ただ内容が少し残酷で___」
「 おいハギ、それマジならやべーな 」
「 ただ冬野は自身の父親は誤認逮捕だと主張しているんだろう?ならその記事を鵜呑みにする必要は無い 」
その時分かったんだ、彼女がオレだけに教えてくれた”あの言葉の意味”を。
183人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
早桃 - めっちゃ面白い!すごく好きな作品です!これからも無理せずに更新頑張って下さい!応援してますぅぅぅ! (2022年12月28日 1時) (レス) @page30 id: f9af42ef58 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぴんくちゃん x他1人 | 作成日時:2022年9月11日 12時