20.ワンポイント講座 ページ22
かくして、Ms.ヴィーラのワンポイント講座が時々行われることになった。
『9月なのに暑いな…』
E.J「干からびそうだ……」
『茹で蛸の間違いじゃないの?』
E.J「お前ほんとにいつから毒を吐くようになったんだよ…初めて会った時はめっちゃビクビクしてたじゃねぇか」
『僕はヴラド様の手下だよ?それくらい慣れないとね』
E.J「人間どもは?」
『それは……まだ、だけど…』
会場に行くまでの間、僕はジョーと駄弁っていた。
M.V「もう〜こうしてみると二人は兄弟みたいよね〜微笑ましいわ〜」
M.P「ほんとですね〜ミス・ヴィーラ。私も見ていて幸せを感じます」
これだけで幸せを感じるとかどんだけお気楽なの。
M.V「さぁ!早く位置について?あ、Aはそこでいいわよ〜あっついから日陰に居なさ〜い。コウモリだから、直射日光は危ないからね」
よく知ってるな……まぁ、当然か。
M.V「それじゃ、いくわよ?……ミュージック、スタート」
いつもの音楽が流れ、ワンポイント講座が始まった。
ミスターと同じく、集まってる人間の中から1人選んで、コーディネートを見ていく。
M.V「そ〜ね〜……Aちゃーん、このお方の服装どう思い?」
ここは、公共の場だ。
気高きヴァンパイアたるもの、たとえ嫌でも、紳士的に対応しないとね。
『そうですね……この、黒と白のワンピース…とてもシンプルで私はとても好きですよ』
M.V「あっらぁ〜さすがヴァンパイア。紳士的だわ〜エイトフットのジョーは、どう?」
ジョーに回った途端、日陰になっている塀に腰掛けた。
選ばれた女性が頬を赤く染めて、こちらを見ていた。
あれは恋に落ちた顔だ。
人間に好かれるなんて虫唾が走る。
M.V「それでは、YESかNOでお答え下さい」
ゲスト「YES!」
3人は喜んでいた。
だが、僕は日陰で見ているだけだ。
たかが人間だぞ?ほんとに全う出来るのか?
M.V「それでは、666年後10月31日午前0時に、あちらのタワーオブテラーことホテルハイタワーの最上階にてあなたをお待ちしてますからね?忘れちゃダメよ?」
かくして、ヴィーラのワンポイント講座は終わった。
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はるまき(プロフ) - 続きが気になる... 更新待ってます! (2022年9月29日 0時) (レス) @page25 id: 7c9c8aed08 (このIDを非表示/違反報告)
キラ(プロフ) - 前作とキャラのギャップに驚いております。環境の変化って凄いですね…続き楽しみにしてます! (2019年2月19日 17時) (レス) id: 377aae7433 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒崎真琴 | 作成日時:2019年1月26日 18時