18.リミッター ページ20
翌日、僕達はヴラド様の元へ行った。
『マルフィは知ってるの?僕が暴走した原因』
M.F「察しはついているよ。君はまだ子どもだからね」
『器の、問題?』
M.F「話が早くて助かるよ。まさにその通りだ」
まだ、僕には早かったのかな……
M.F「そろそろ着くよ」
『うん。ここからは降りて、歩いて行こう』
M.F「そうしよう。私も少し疲れてしまった」
僕達は地上に降りて歩いてヴラド様の城へと向かった。
怒っているだろうか。
多分、そうだろう。
こんな手下…捨てるほうがいい。
M.F「またよからぬ事を考えているね?」
『な、なんで、分かるの?』
M.F「ふふ…内緒だよ?」
なんか、意味深ある言葉が聞こえた。
そう長く話しているとヴラド様の城に着いた。
『ここが、ヴラド様の城だよ』
M.F「これは立派だね」
『じゃあ…行こう』
僕達は城に入りヴラド様の部屋を目指した。
長い廊下を歩き、ヴラド様の部屋の前に着いた。
『ヴラド様、Aです』
扉越しに「入りたまえ」と聞こえ、ドアノブを持ち扉を開けた。
『ヴラド様……』
V.D「話はVから聞いた。A、君は極力魔力を持たず、使わない方がいい」
『どうして、ですか?』
V.D「君が元々、ただのコウモリだからだ。まだ体の方はコウモリのままで魔力が急増に成長し、そのせいで今回は暴走してしまった」
『ですが……』
V.D「君はよく頑張っている。その小さな体で魔力の練習していたのも私は分かっているさ。君は頑張りすぎた。それに体が追いつかなかったのだ」
『でも、僕はただのコウモリです…ヴラド様に一歩でも近づきたくて…』
V.D「だから君には、これを授ける」
ヴラド様が僕に渡したのは綺麗な宝石のついた首飾りだった。
V.D「これは私の魔力で作った君のリミッターだ」
『リミッター?』
V.D「銃で言う、安全装置みたいなものだ。これを付けていれば魔力は君の今の体に合った程度になる。だが、この宝石を割ってしまえば暴走してしまう。決して割ってはならないよ?」
『はい、分かりました…』
V.D「何より、君が無事で何よりだよ。私の愛する手下、Aよ。」
『僕、頑張ります』
V.D「程々にな」
ヴラド様は優しく僕の頭を撫でた。
その手はとても心地良かった。
どれだけ心配していたか分かる。
僕は、素敵なマスターの手下になれてとても幸せです。
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はるまき(プロフ) - 続きが気になる... 更新待ってます! (2022年9月29日 0時) (レス) @page25 id: 7c9c8aed08 (このIDを非表示/違反報告)
キラ(プロフ) - 前作とキャラのギャップに驚いております。環境の変化って凄いですね…続き楽しみにしてます! (2019年2月19日 17時) (レス) id: 377aae7433 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒崎真琴 | 作成日時:2019年1月26日 18時