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今日もまたいつものように彼の
優しい腕の中に包まれる

暗闇の中2人だけの空間

抱きしめられたときの体の大きさや
頭や頬を撫でてくれる手のぬくもり、
そして愛を囁く優しい声
やさしい匂い

あんなにこわかった彼がこんなにもあたしに
安心感を与えてくれ、そんな彼のことが
あたしもどんどん愛しくなり、知りたくなった

彼の背中に腕を回し返す
するとあたしを抱きしめる腕の力も強くなった

「ねえ」

「あなたはどうして ここにいるの…?」

『…君に会うため』

「どうして…?どうしてあたしだったの?」

『約束したから』

「あなたは 、誰なの?
どうしてあたしのことを知ってるの?」

『…』

「あたしもあなたのことが知りたい」

「あなたのことが見たい…」

手探りで頬を撫で 何も見えない暗闇の中で
彼を探そうと見つめる
どんなに暗闇に慣れても光がないこの中では
彼と視線を絡ませることはできなかった

すると彼の頬を撫でる手を取られ
ぬくもりの中から体を離される

『…知らなくていいよ』

「…なんで、?」

『知る必要がどこにあるの…?』

「だって… 、 愛してるから…っ」

『アイ?そんなの 俺のことを知ったら
すぐに消えてなくなっちゃうよ』

「でも 言ってくれるじゃない、
愛してるって…」

「あなたはあたしを愛してくれるのに
あたしはあなたを愛しちゃいけないの…?」

『…』

「教えてよ あなたのことを…
どんな形でもいいからっ」

そう言って再び彼に触れ唇を重ねた

自分でも何を言っているのか
何をしてるのかが分からなかった。

だけどもうこんなにも彼のことが愛しくなっていた


『こわがっても、逃がしてあげないから』

体がフワッと浮いてどこかへと運ばれ
柔らかな何かの上に降ろされた

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名前 - すごく感動しました! (2018年4月22日 7時) (レス) id: 28d325b79c (このIDを非表示/違反報告)
なっぴぃ(プロフ) - poripiさん» こちらこそ!読んでいただきありがとうございます!そう言って頂けて本当に嬉しいです。また他にもいくつかお話作ってるのでそちらも読んでみてください♪コメントありがとうございました! (2018年4月19日 22時) (レス) id: faae36cc06 (このIDを非表示/違反報告)
poripi(プロフ) - なっぴぃさん、こんにちは。この作品、今まで読んだ中で1番切なくて苦しかったです。でも、すごくいいお話でした。短編で読みやすかったし、内容も本当に面白かったです!ありがとうございます! (2018年4月19日 7時) (レス) id: 5e5157d8c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なっぴぃ | 作成日時:2018年4月15日 11時

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