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音「おそーい、バスケ始まるよ」
『ごめんごめん、めちゃくちゃ並んでた!』

音ちゃんを探すと2階の試合が結構
見えるところにいて隣に並ぶ

「北村くんほんとにでるんだぁ〜」
「愛想悪いし興味なくなってたけどやっぱイケメンだよね」
「ふつうに北村くん熱再発しそう!」

下のコートを見るとうちのクラスの
男子がいて、朝はいなかった北村くんも
そこに居た。普段あまり見ることがない
体操服姿にドキッとしたけど周りの女の子達の
声に少し胸が苦しくなった

…いやだ。北村くんが他の女の子達に
また人気になっちゃうのは。

そうは思っていても試合開始の笛は鳴るわけで。



「え、待って。やばくない?」
「北村くん超かっこいいんだけど!」

音「北村ってバスケうまいんだね」
『…』

試合が開始すると教室での物静かな姿が
嘘みたいにゲームの中心にいて
他のメンバーの男子も比較的に
運動神経がいい人たちばっかりだけど
ボールもどんどん北村くんに回る。

北村くんが運動なんてしてる姿を
見たことはないから女の子達もまさかのギャップに
大騒ぎで目がハートになっているのが分かる。

女の子だけじゃなく体育館にいるほとんどの
視線の先には北村くんがいて
ほんとにあの人とあんな約束をしたのだろうかと
疑っちゃうくらい普段の何倍もかっこよくって。

これ以上かっこいい姿を見て北村くんが
人気になっちゃうのは嫌だけど
シュートを決めなかったらこれからもまた
北村くんとの関わりが何も無い日々に
戻るのはもっと嫌でモヤモヤした気持ちと闘う。

そんなあたしの気持ちを見透かしているかのように
北村くんは試合中ほとんどボールを回しているのに
肝心のシュートでは他の誰かに回して
決めようともしない。

北村くんがシュートを決めようとすることは
ないまま1戦目が終わった。
彼のおかげで相手クラスにボールを持たせることもほとんどなく他のメンバーもシュートを
決めてくれているおかげで2戦目に進んだ。

なのに2戦目も北村くんがシュートを
決めようとすることは一度もなく。

あの約束は、やっぱりからかわれていただけ?
今日の球技大会を密かに楽しみにしていたのは
あたしだけだったの?…なんか、馬鹿みたい。

そんな悲しい気持ちのままうちのクラスは
決勝まで進んだ。

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作者名:なっぴぃ | 作成日時:2018年3月8日 21時

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