君にLOL! (ページ26)

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ある日の休み時間。

球技大会のメンバーが決まったものの
その前に待っているのは中間テスト。

音ちゃんはああ見えて結構真面目で
テスト前はあんまり構ってくれない。

隣の席の小林龍二にはテストなんて
関係ないらしく漫画を読んでいる

音ちゃん曰く矢部くんも結構真面目らしく
最近はこっちの教室に来ることが減った。
…そういえば橘くんも最近見ていない。

あたしはコツコツ勉強しても寝たら
すぐ頭から抜けていくタイプだから
一夜漬け派で、今は全然勉強する気にならなくて
机に伏せていると頭上から声をかけられた。

｢しんどいの？｣

『…、北村くんっ』

顔を上げるといつもは自分の席で
読書をしている北村くんがあたしの机の前にいた

匠｢なんか体調悪そうだけど。大丈夫？｣

『あえっと、…大丈夫！眠くてっ！』

匠｢そ？ならいーけど。｣

あの無口な北村くんがまたあたしに
話しかけてきているから少しだけ
クラスメイトからの視線を感じる

匠｢そういえばこれ。大智から。｣

北村くんはそう言ってノートの切れ端のような
メモを渡してきた。

大智？なんだろう。

『ありがとう。』

匠｢ん、じゃあね｣

そっか。これを渡してくれるために
声かけてくれたんだ。

クラスメイトも大智経由だと分かったのか
納得した様子だった。

北村くんから預かったメモを受け取り
確認するときれいな字で
"昼休み屋上"と書かれていた。

…え、大智字こんな綺麗だった？

そんなことを考えていると
いつの間にか漫画を読んでいたはずの
小林龍二がメモを覗き込んでいて

龍｢へ～泉くんって字綺麗なんだね
ギャップ～｣と笑っていた、けど

なんだか心臓がドキドキして

龍｢なんだろね？Aちゃん｣

なにか勘づいているような小林龍二に
少しソワソワして。

北村くんに視線を移すといつも通り
綺麗な横顔で読書をしていた。