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<宏太side>
そうこれはAが高熱で入院してたときのこと。
急に親父から携帯に電話があり、今すぐ家に帰ってこいとのことだった。
家に帰るとそこにはなぜか警察が。
宏「なんで警察…?」
父「宏太、とりあえず座って。」
警「驚かせてすみません。Aさんのことでわかったことがありました。」
Aがうちの病院に運ばれてきたとき、いろいろと警察の人も話を聞きにきていたのを思い出した。
あのときは何もわからず、わかり次第連絡すると…
それっきりあまり連絡が来なかったのですっかり忘れてた。
警「Aさんのお母さんは今逃亡中です。これはお母さんの知人に聞いた話ですか、3歳の頃から虐待はあったそうです。」
宏「そんな小さい頃から…」
警「はい。それでも誰も助けられなくてずるずると月日が経ち、あの日…Aさんが血だらけで運ばれたあの日、お母さんが包丁でAさんのことを刺したそうです。」
…は?実の娘を?ありえない…
はっ!もしかして…
宏「親父。Aが病院に運ばれてきた日の天気って…」
父「…大雨…」
なるほど。そういうことか…
雨の日にパニック起こして苦しめられてるのは全部"あの日"を思い出してしまうから。
虐待はされてもどこかで母親の愛情を信じてたはず。
そりゃそうだ、まだまだ幼いんだもの。
それが"あの日"全て裏切られた。
なんて残酷なんだよ…
警「そして、その母親は今どこかで身を潜めています。なかなか見つからないんです」
そんな極悪人、野放しってか。
ありえない。本気で殺したいと思った。
あんなに良い子をどうして…
なんでAが苦しめられなきゃダメなんだよ…
俺はその後の親父と警察の会話がまったく入ってこず、もぬけの殻だった。
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菜の花(プロフ) - 真白さん» 真白さん ありがとうございます!がんばります(^-^) (2017年2月28日 11時) (レス) id: 407ac2a28e (このIDを非表示/違反報告)
真白 - とっても面白いです!!もっと読みたいです♪更新待ってます! (2017年2月24日 21時) (レス) id: 5f2e06a460 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菜の花 | 作成日時:2017年1月16日 0時