【npr】日常と問題児

25.貸し ページ27

翌日も朝早く寮をでて

いつもの速度で歩いていく


昇降口の下駄箱で靴から上靴に履き替え
少ししんどい階段を上ると2−4の表札が見えてくる


私が早い時もあるが今日は教室の鍵が開いているのではっちは先に教室にいるだろう


ガララ
とゆっくりドアを開ける


｢おはよ、はっち｣



おはよう、秋浜と声がする


｢今日は、私のおすすめのカフェに行こうよ｣



なんではっちが私のことを急に誘い出したのか



ほんとに人に興味がなかったらそんなことしない



私に構う理由って、何？

聞きたい思いを押し込めて、誘う




｢そこってね、甘いショートケーキがコーヒーとよく合うんだって！｣


ってしゅーさんが言ってた受け売りを言うと


｢それ、しゅーさんが好きなとこ？｣


寮から近いそのカフェは、前に住んでたはっちも知っているみたい



私は行ったことない



｢そ、そーなんだよね、しゅーさんからきいて、行きたいなって｣


｢ふは、俺が言った言葉じゃん｣

て、普通に笑うから


きゅうって


喉が苦しくなった


｢どうした？喉抑えて｣


｢うん！？いや、不覚にも笑顔がこう、ささったというかなんというか｣


私といる時は、大体怖い顔してて猫に対してだけ笑顔だったから不意だった。



｢なんだそれ｣

きょとんと見つめられる
逃れるように話題を変える

｢あは、わかんないけど
今日貸し返そうかなって思ったんだけどいけそ？｣


｢あー、うんいいよ。じゃ放課後｣




よし、これでおーけー



2人で話してもらって、誤解を解いてもらおう！


少し、緊張しながらも放課後を楽しみに待った

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