【npr】日常と問題児

15.儚い【すぎるside】 ページ17

Aちゃんは少しさゆみに似てるけど、もう少し儚い印象だった。

他の女とは明らかに違う。
ばあさんの孫というのもあるけど

うまく言えへんけど、守りたくなる存在だ。

だからこそ怖がらせたくなくて、何も言わないように、影で見守ってたんや。




今でもあの事件の事を聞いた命知らずな奴が俺に喧嘩を売ってくる


もちろん買う


そういうとこは変わってへんけど、売った相手には一発しか殴らなくなった。


これでも譲歩しとる方やで？


たまに大人数でかかってくる時あってそういう時は血ぃダラダラ流しながら寮に帰ってしゅーさんに手当てしてもろてた。



Aちゃんが居ない時間は把握していたしその間に手当てを終えてほかの女のところへ行く事で喧嘩した事実を隠してた


今日もそうやった。
買い物に出かけている時間。
しゅーさんは家にしかおらんしと思って殴られた頭を抑えながら寮に行く


なのに



｢すぎるさん！！？｣



なんでおるんやと思った。
しまった、しゅーさんに連絡入れるべきやったと。



俺が思っていたより全然怖がってなくて、話を聞いたあとでもきょとんと平気そうやった


あぁ、そうや。

儚いけど強い


そういう女に俺は惹かれるんやって。

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