保護者 ページ34
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Aから衝撃のメッセージが来た。すぐに電話したら梅が出て、なんと付き合い始めたと言う。
一旦自分の家に帰るつもりをしてたけど急遽変更。Aん家に行った。
合鍵を使って入ると、ソファーで寝ているAと、その傍らに座る梅がいた。
「おかえり」
「ただいま…どういう状況?」
「なんか寝不足だったらしい」
「え、まさか」
「まだ手出してねーよ。てか出せない」
「びっくりした…」
Aが梅に好意を持ってることは薄々気付いていたし、それは梅も同じだったと思う。
最初は色々話を聞いてからにしようと思ったけど、眠るAを愛おしそうに眺めている梅を見て、それは必要ないことに気付いた。
「可愛い妹だから泣かせたら本当に怒るよ」
「反対しないんだ」
「する理由無くなったから」
「そう。ありがとう」
可愛い妹にとって初めての彼氏が仕事仲間になるとは思ってもみなかったけど、これはこれで面白いのかもしれない。寂しいけど、妹離れだ。
「Aー、土産」
『ん…あ、よっちゃん!あの!』
「はい、Aが好きそうなやつ」
『ありがとう…』
「梅はこれね」
「俺のもあるんだ。ありがと」
何かを言おうとしたAだったけど、それを遮って渡した。言わなくても兄ちゃんには分かる。
「あ、事務所から電話。ちょっとベランダ借りる」
『うん…サンダル置いてるからそれ履いてね』
「ありがとう。いや、ちっさ」
本当に電話が掛かってきたのかは分からないけど、ベランダに出て行って二人になった。
『よっちゃん、私、梅くんと』
「良かったじゃん。兄ちゃん嬉しいよ」
『嫌じゃないの?』
「なんで嫌がるの、梅だよ。絶対楽しいじゃん。Aが好きになった人なんだから間違いないでしょ?」
『…ありがとう』
「兄ちゃんも彼女探そうかな〜」
『えー、ダメ』
「なんでだよ」
誰かに取られたくないらしい。それは俺も同じなんだよな。
「はー、さむ。事務所から怒られたわ」
『え?』
本当に電話してた梅が戻って来た。「相手はまだ10代だぞ」と言われたらしい。
「そんなの俺が一番分かってるのにね」
「まあそうなるよ。しばらくは」
『ごめんね…』
「Aが謝る必要ないじゃん。梅も色々考えてくれるでしょ」
「とりあえず既成事実作るかな」
「ダメだコイツ」
「嘘だって」
今ので凄く心配になったけど大丈夫だろうか。信用出来る人だから変なことはないと思うけど。Aの幸せを一番に考えてくれる人が俺以外にいて良かった。
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p@n@(プロフ) - サチさん» コメントありがとうございます!続きはしっかりハピエン(?)にするつもりではいるので泣かないでください……!こらからもよろしくお願い致します! (2021年3月17日 23時) (レス) id: 82332159e0 (このIDを非表示/違反報告)
サチ - 初コメ失礼します。ずっと読ませて頂きました。とても楽しい作品でしたが、最後でビックリしてしまいました(泣)どうか無事で…と願うばかりです。続きも頑張って下さい! (2021年3月17日 23時) (レス) id: 379e7fdd5e (このIDを非表示/違反報告)
p@n@(プロフ) - くるみさん» コメントありがとうございます!とても嬉しいです…ペースが早くて大丈夫かなと不安だったので安心しました…!これからも楽しんで頂けるように頑張りますのでよろしくお願い致します! (2021年3月13日 22時) (レス) id: 82332159e0 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ - 初コメント失礼します!いつもお話が進んでいく度に楽しみになっていって、、、こんなに面白いお話作ってくれてありがとうございます!続き楽しみにしております! (2021年3月13日 20時) (レス) id: 449ab25172 (このIDを非表示/違反報告)
p@n@(プロフ) - みやさん» コメントありがとうございます!お返事遅くなり申し訳ありません。楽しんで頂けて嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2021年2月27日 8時) (レス) id: 82332159e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:p@n@ | 作成日時:2021年2月23日 10時