引っかかり ページ24
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「なあ、家具って今の時期良いのあるのかな」
「急に何？」
ヨシキと帰っていたら車内でいきなり言われた。
「引っ越そうかと思ってさ、家具も買わなきゃって」
「今あるやつじゃダメなの？」
「うん。俺の分じゃないし」
「は？」
「Aの。引っ越すんだよ、一人暮らし」
「へぇ……そう」
あのAが一人暮らし。ヨシキがいないと何も出来ない子どもがいつの間にか兄の元を離れるような時期になったのか。
「大人になりたいんだって」
「なんだそれ、一人暮らししたら大人なの？」
「うーん、それは本人が1番悩んでるから何とも言えないけど。Aなりに色々考えたんだと思うよう」
「そう」
「まあ他にも理由あるだろうけど」
その他の理由、なんとなく勘づいた。
「Aさ、俺のことなんか言ってた？」
「なんで？」
「別に。嫌われてんのかなーと思って」
「嫌ってないと思うよ。考え過ぎじゃない？はい、着いた」
「ありがとう。お疲れ様」
核心を突こうと思ったけど時間が足りなかった。そこまで辿り着くのに時間がかかり過ぎた。
この間からAが何かを言おうとしてるのを、今は聞いちゃいけない気がして避けてきた。その何かをはっきりと分かっているから。
相手はまだ10代で友達の妹。まあ妹という点に関しては別に気にしないけど、まだ若いし経験してないことだってたくさんあるはずなのに俺みたいな人間に時間を割いていいのかっていう所はある。
あの日以来、現場が被ることもないし道で会うこともないから話せてはないけど次会う時が若干怖い。
スケジュールを見たら明日現場が同じと言うことに気付いた。なんてタイミング。
色々考えながら現場に向かって着いてしまった。Aはまだ来てない。
数分後に入ってきた彼女は数日前と変わりない様子だった。
「Aちゃん、最近雰囲気変わった？」
『あ、分かります！？メイク変えたんです！』
「やっぱり！可愛いよ〜似合ってる！」
『えへへ、ありがとうございます！』
隣同士で座っていた女性声優に化粧の変化を気付いてもらっていた。他の女性声優もその話に加わって盛り上がっていた。変わらないと思ってたのは自分だけか。
っていうかいつも現場が被ると『梅くんおはよう〜』と言ってくるのに今日は言ってこなかった。そのことが引っかかる。
何も会話を交わさないままアフレコが終わってしまった。荷物をパパっとまとめたAは『お疲れ様です！』とスタジオを一番に出た。
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p@n@(プロフ) - サチさん» コメントありがとうございます！続きはしっかりハピエン(？)にするつもりではいるので泣かないでください……！こらからもよろしくお願い致します！ (2021年3月17日 23時) (
レス) id: 82332159e0 (このIDを非表示/違反報告)
サチ - 初コメ失礼します。ずっと読ませて頂きました。とても楽しい作品でしたが、最後でビックリしてしまいました(泣)どうか無事で…と願うばかりです。続きも頑張って下さい！ (2021年3月17日 23時) (レス) id: 379e7fdd5e (このIDを非表示/違反報告)
p@n@(プロフ) - くるみさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです…ペースが早くて大丈夫かなと不安だったので安心しました…！これからも楽しんで頂けるように頑張りますのでよろしくお願い致します！ (2021年3月13日 22時) (レス) id: 82332159e0 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ - 初コメント失礼します！いつもお話が進んでいく度に楽しみになっていって、、、こんなに面白いお話作ってくれてありがとうございます！続き楽しみにしております！ (2021年3月13日 20時) (レス) id: 449ab25172 (このIDを非表示/違反報告)
p@n@(プロフ) - みやさん» コメントありがとうございます！お返事遅くなり申し訳ありません。楽しんで頂けて嬉しいです！これからもよろしくお願いします！ (2021年2月27日 8時) (レス) id: 82332159e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：p@n@
| 作成日時：2021年2月23日 10時
