作戦その27: 10月10日(土) ページ30
side:しゅさん
俺、もしかして高宮さんの事好きになってんのかな
ふとこんな思いが俺の頭をよぎるようになっていた。
いや、でも縞さんに言われたことに影響されてるだけかもしれないし…。
横を見れば焼き鳥を頬張りながら歩く高宮さん。
そういえば、なんで俺を秋祭りに誘ってくれたんだろう。
高宮さんなら蘭君やはっちさんと仲良しなのに…。
これって、少しくらいは期待してもいいんすかね…?
.
『歩き疲れちゃいました、そこのベンチで少し休みませんか?』
「あ、はい!休みますか。俺、飲み物買ってきますけど、何か飲みたいものあります?」
『んー、同じのでおねがいします。』
俺は自販機にお札を入れて、お茶のボタンを2回押した。
「どうぞ!」
『ありがとうございます!』
さっきから変に意識してしまって、微笑まれるだけで顔に熱が集まっていくのを感じる。
ついさっきまで話していた話題も全部尽きてしまって、少しの間他の人の声でいっぱいになる。
「あの、今日の服装素敵ですね。」
なんとか話題を作ろうとしたが、こんな事しか口から出てくれなかった。
『そう言ってもらえると、嬉しいです!』
あー、この笑顔独り占めしたいなぁ。ってつい思っちゃったりして、頬が緩むのを必死で食い止めた。
さっきまで俺の中で疑問に思ってた事も、今では完璧に確信に変わった。
俺は、高宮さんの事が好きだ。
.
「遅くなっちゃいましたね、家まで送りますよ。」
『え、近いし大丈夫ですよ。しゅうさん電車ですし、私が駅まで送りますって。』
「いや、家まで送らせてください。」
そう言うと高宮さんは引き下がり、俺が高宮さんを家まで送る形になった。
『今日はいきなり声かけて、すいませんでした。』
「え、いや、謝らないでください!俺、」
―――俺、高宮さんに声かけてもらえて嬉しかったです。
言いたかった言葉は喉でつっかかってしまい、発することが出来なくて
「すんません、なんでもないです。」
誤魔化すように笑いながら別の言葉を並べた。
.
『わざわざ自宅まで送ってもらっちゃって、有難うございました。』
ﾍﾟｺﾘ、と高宮さんは一礼した。
「いやいや、いいんですよ。女の子一人で帰らせるの怖いですし、最近物騒ですからね。」
『しゅうさんも、気を付けて帰ってくださいね。』
高宮さんはそう言うとマンションの玄関へ向かって歩き出した。
――好きです。
その言葉は心に閉じこまったままだった。
作戦その28: 10月11日(日)→←作戦その26: 10月10日(土)
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にゃんたろう(プロフ) - 犬田さん» コメント貰うと、嬉しさのあまりニヤけが止まらなくなります…。続編の方もよろしくお願いします! (2018年3月18日 5時) (
レス) id: 55f109a353 (このIDを非表示/違反報告)
犬田(プロフ) - にゃんたろうさん» ありがとうございます!ご自分のペースで更新頑張ってください! (2018年3月17日 22時) (レス) id: 3daab1a769 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんたろう(プロフ) - 犬田さん» そんな、お気になさらないで下さい!^^ (2018年3月14日 18時) (レス) id: 1830aff928 (このIDを非表示/違反報告)
犬田(プロフ) - にゃんたろうさん» すみません、やっぱりそうでしたよね、コメントした後にあれ軽くだったっけとか思って、コメントをしてしまったの申し訳ないです (2018年3月14日 17時) (レス) id: 3daab1a769 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんたろう(プロフ) - 犬田さん» 確か軽くって言ってた記憶があります…! shu3の生放送たまに見るんでけど、猫のご飯コールが聞こえてくるので今回小説に猫を加えさせていただいた次第です…! (2018年3月11日 15時) (レス) id: 55f109a353 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にゃんたろう | 作成日時：2018年2月25日 17時
