作戦その16: 10月8日(木) ページ19
side:主人公
「あ、高宮さんおはようございます。これ、作ったんでもし良かったら食べてください!」
『は、はい。』
どこかで聞いたことのあるセリフを耳にして、声のする方向を見れば
笑みを顔に浮かべたしゅうさんが、前回とは違う包装紙に包まれた箱を差し出していた。
『お菓子作るの、趣味なんですか?素敵です、有り難く頂きますね。』
いつもはお礼を言うのに緊張しちゃって、上手く言うことができないのに
今回はなぜかすんなり口から出てきてくれた。
.
そろそろお昼時かな、と思ったころ
「高宮さん、資料作ったのでチェックお願いします。」
しゅうさんから社内用資料のチェックを頼まれた。
思ったより早く完成したなー、と思いつつしゅうさんから紙を受け取った。
『チェックしておきますね、お疲れさまでした。』
それだけ伝えて私はみーちゃんと食堂へ向かった。
.
「あんたお昼なんだから仕事なんて放っておきなさいよ…。」
『ごめんごめん。』
予想していたよりも早く案を出してくれたのが何だか嬉しくて、私はお昼ご飯を食べながら書類をチェックしていた。
「そうだ、今夜ご飯食べに行かない?美味しいお店見つけたんだけど。」
『いいねー、行きたい行きたい。』
みーちゃんの言う美味しいお店は本当に美味しい。それ故毎回誘われるとホイホイと着いて行ってしまう。
「じゃあ仕事終わり次第資部のとこ行くから、準備しといてね。」
『はーい。』
書類のチェックも無事終え、お昼ご飯も食べ終えた私たちはそれぞれの部署に戻った。
.
『しゅうさんの作った書類、結構良かったと思います。少しだけ直せば、もう提出できますよ。』
「本当ですか!良かったです!」
しゅうさんは、まるで褒められた犬のように喜んでいて、
ニコニコと満面の笑みを浮かべ、席に戻っていった。
なんやかんやあり、胡椒さんが会議から戻ってきたのでしゅうさんの作った資料を見てもらった。
「これ三毛君がつくったんだ〜、うん、いいと思うよ。これで提出しよう。」
『だって、よかったですね!しゅうさん。』
「はい!」
『縞さんって知ってますよね?その人に書類渡してください、後の事は全部彼女がやってくれますんで。』
「わかりました。」
縞さんっていうのはまあ、みんなご存知の通りみーちゃんである。なんでみーちゃんに渡すのかって?
いいじゃない、細かいことはいいじゃない。
彼女の仕事なのよ。
夜ごはん楽しみだなー。
私は荷物を片付けた。
作戦その17: 10月8日(木)→←作戦その15: 10月7日(水)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 38人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にゃんたろう(プロフ) - 犬田さん» コメント貰うと、嬉しさのあまりニヤけが止まらなくなります…。続編の方もよろしくお願いします! (2018年3月18日 5時) (
レス) id: 55f109a353 (このIDを非表示/違反報告)
犬田(プロフ) - にゃんたろうさん» ありがとうございます!ご自分のペースで更新頑張ってください! (2018年3月17日 22時) (レス) id: 3daab1a769 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんたろう(プロフ) - 犬田さん» そんな、お気になさらないで下さい!^^ (2018年3月14日 18時) (レス) id: 1830aff928 (このIDを非表示/違反報告)
犬田(プロフ) - にゃんたろうさん» すみません、やっぱりそうでしたよね、コメントした後にあれ軽くだったっけとか思って、コメントをしてしまったの申し訳ないです (2018年3月14日 17時) (レス) id: 3daab1a769 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんたろう(プロフ) - 犬田さん» 確か軽くって言ってた記憶があります…! shu3の生放送たまに見るんでけど、猫のご飯コールが聞こえてくるので今回小説に猫を加えさせていただいた次第です…! (2018年3月11日 15時) (レス) id: 55f109a353 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にゃんたろう | 作成日時：2018年2月25日 17時
