*:.｡. プロ野球 短編集 *･.*

｜坂本勇人｜ ページ49

お互い少し我が儘な
ところがある私と勇人





それは言い方を変えれば
"芯を持っている"ともいえるけど、

今回はそれが原因で喧嘩に。






軽く荷物をまとめて部屋を出ようとする私に
彼は全く見向きもしなくて、１人でますます傷付いた。








とりあえず、今日泊めてもらえそうな友人を探さなくちゃと思いながら
通りにあるカフェに入る。









カウンター席に腰掛けて
ケータイの画面に映る連絡先の
一覧を眺めていると、







「ここ空いてますか？」







知らない男の人から話しかけられた。




ちらっと周りを見ると
他にも空いてる席があったことから

これがナンパだと確信






「この辺に住んでる人？」など
ずっと話しかけられ続けて

なかなか抜け出せない状況に焦りも募る。








「すみません、ちょっと…」






逃げるようにその場を立ち去り
店のドアを開けて安心しかけたのも束の間、



その人は私の手首を掴んできた。






「ね、ちょっと２人でどっか行こうよ。」


「嫌っ…！」







一気に恐怖でいっぱいになり、
手を振り払おうにも力が入らない。






だけど そのとき





「俺の彼女に何してるん？」






耳に届いたのは
聞き馴染みがあり、１番安心させてくれる声。






駆けつけてくれた勇人は、その人との間に割って入り
私を背に隠してくれた。





目の前の背中が
いつもよりも大きく見えて、
安堵感から涙が出そうになる。







追い払ってくれたあと
こちらを振り向き、かがんで目線を合わせてくれる勇人。





「あいり、」


「勇人…」


「なに泣きそうになってんねん。笑」






さっきまで喧嘩していたのに
笑いかけてくれる彼に対して
愛おしさが溢れる。




「ごめんな。さっきは俺が悪かった。」


「ううん、私のほうこそごめん。」


「手掴まれて怖かったろ。」





さっき掴まれた手首の箇所を
優しく触れる勇人の手。





側にいてくれるだけで安心できる

彼の存在の大きさを改めて実感した。








西川選手・坂本選手のリクエストありがとうございました (*＾＾*)


ご希望通りの作品になっていたら嬉しいです！


またいつでもリクエストお待ちしていますね ♫

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