*:.｡. プロ野球 短編集 *･.*

｜坂本勇人｜ ページ28

坂本side



さっきから何回も時計に目をやる俺。




そろそろ帰ってくると思うんやけどな…









今日はあいりの誕生日。









主役の彼女はあいにく仕事で
俺はさっき遠征先から帰ってきたところやから、今日はまだ顔を合わせてへん。





ていうか、最後に会うたんは
遠征に行く日やから会うんも久々やねん。









正直はよ会いたい。笑









ソファに背を預けて息を吐くと、






ガチャ)






ドアが開く音が聞こえて
玄関に足を運ぶと、
ちょうど帰ってきたあいり。







「おかえり。」


「勇人！ただいま。」






目が合うと笑顔でこちらを向いた彼女をそのまま抱きしめる。

あいりも俺を背にゆっくり腕を回して、





「勇人も、おかえり。」


「おん、ただいま。




誕生日おめでとう。」


「ありがとう。
LINEもくれたよね、嬉しかったよ。」







実は、こっちに戻る途中の新幹線の中で
あいりに「誕生日おめでとう」って送った。



でもやっぱ直接言いたくて
さっきまでずっとウズウズしとったけどな笑









２人でソファで肩を並べて
軽く指を絡めながら 会話に花を咲かせる。





「あ、あいりちょっと待っとってな。」


「ん？」





用意してた彼女へのプレゼント。





ラッピングされた箱を
目の前に出すと嬉しそうな様子のあいり。






開けても良い？


って目をキラキラさせて聞いてくるけど、
実際もうリボンに手かけてるやん。笑




蓋を開けて 中を見たあいりは
とてもビックリして俺のこと見上げてきた。

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