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|西川遥輝| ページ11

西川side



「もういいよ。」
「こっちのセリフや。」





原因は
多分すごく些細なことやったんやと思う

突然始まった喧嘩は
もうここ最近で何回目なんやろ


喧嘩なんかしたいわけやない、

何でこうなってまうんかな。




「…もう、ダメなのかな」


消えそうな声でそんなことを言うあいり



「…もう付き合って3年なるけど、


最近喧嘩も多いし



私たち潮時なのかなって…。」



「……え?」



頭が真っ白になった。

何言い出すん…






「私、遥輝のこと支えなくちゃいけないのに」


待ってや


「全然支えられてないし」


そんなことあらへん


「むしろ迷惑しかかけてないよね」


それ以上言わんで







呆然としてしまって
思い浮かんだ言葉を
口から発することが出来ない





顔をあげたあいりの目からは
涙が止まらなくなっていて


「別れよう__ 」


彼女のその言葉は
かろうじて聴こえるほどの大きさだったが


痛いくらいに
俺の胸に突き刺さった。





その場の空気に耐えられなくなったように、
あいりがスマホとバッグを持って
部屋を小走りで出て行こうとしたのを

俺は必死になって
彼女の小さな背中を抱きしめて止めた。



「待ってや…」


震える彼女を感じて
俺はどれくらい思いをさせてしまったんだろうと胸が締め付けられた。



「迷惑なわけあらへん。」



あいりのことをはじめて見たとき

その笑顔に一目惚れして

俺からアタックして付き合えることになった




なのに

そんな好きなやつの笑顔1つ守れてなかった俺は
一体何をしてきたんだろう





「俺がまた日本一取るために
これからも野球やっていくその隣には

あいりがいてほしい。」


頰を濡らしたままの彼女を
こちらに振り向かす。


「この先もずっとあいりと歩いていきたい。

俺と一緒におってくれへん?」




もう一度
あの笑顔を俺に守らせてほしい





「まだ一緒にいてもいいの…?」

「ずっと一緒にいてほしい。
あいりやないとダメや。」

「私も、遥輝じゃないとやだ。」





抱きしめあった俺たち

失いかけた彼女の存在の大きさを改めて感じた


もう一度、2人でここから始めよう

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設定タグ:プロ野球 , 短編集   
作品ジャンル:恋愛
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美紀 - 野球大好きで巨人と日ハムファンです最高です巨人は坂本勇人選手で日ハムは谷口雄也選手のファンです (2019年8月27日 15時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
けーんーたー - ありがとうございます! (2019年4月1日 21時) (レス) id: 09690ecee5 (このIDを非表示/違反報告)
レイラ(プロフ) - けーんーたーさん» 博多弁なんですね!詳しく教えていただき助かりました(^-^) 参考にさせていただきますね! (2019年4月1日 20時) (レス) id: 3b7afaa3ee (このIDを非表示/違反報告)
けーんーたー - なので、同じ大分出身の内川選手の言ってる大分弁はあまり分からないそうです!笑 (2019年4月1日 17時) (レス) id: 09690ecee5 (このIDを非表示/違反報告)
けーんーたー - レイラさんへ。今宮選手はあまり方言は分からないと以前動画で話してらして、どちらかというと大分弁より博多弁の方が出るらしいです! (2019年4月1日 17時) (レス) id: 09690ecee5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レイラ | 作成日時:2019年2月13日 21時

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