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〈 七五三 〉 ページ18

西川side



「ぱぱー！」








聞き慣れた可愛らしい声のほうを向くと






ピンクの着物に袖を通し、
薄く化粧をしてもらってるせいか
いつもと少し雰囲気の違う蘭那。







「似合っとるやん。笑」


「んふふ」













今日は蘭那の七五三。






元気に産まれてきたあの日から
もう３年も経ったなんて、
本当にあっという間やな。






何はともあれ、
いまニコニコしとる娘の姿を見れたことは
父親として誇らしいこと。
















「蘭那が着たいの選んでええんやで？」


「…これがいい！」


「このピンクのやつ？」


「うん！だってぱぱの色だもん。」











蘭那は、俺のチームでのカラーがピンクやから
この色の着物を選んだらしいんやけど、



正直そのときめちゃくちゃ嬉しかったなあ笑













神社でのお宮参りを済ませた後、










「まま、これなに？」


「ん？千歳飴っていうんだよ。」












家に戻ってから
あいりに食べやすいように切ってもらい、それを興味深そうに見つめる蘭那。











「いただきます」


「美味しい？」


「、、甘くておいしい！」










笑顔で俺に教えてくれた蘭那に釣られて
自然と頰が緩んだ。









「ぱぱとままにもあげるね！」


「お、ほんまに？笑」


「うん！あ〜ん…」










ちっちゃい手を口元に伸ばされ、その中に
握られた飴を食べると広がる甘さ。










「美味しい〜！蘭那ありがとう。」








隣で笑みを交わし合うあいりと蘭那を見て、こんな時間を愛おしく思う。








３歳になって
いまはもう蘭那とたくさん話すことも出来るから、



これからも家族みんなで
楽しいこと分かち合っていきたい。

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