薬 ページ15
kj『阿部ちゃん薬やで〜』
ab『いらない』
kj『いらないじゃなくて飲まなあかん』
お昼ご飯が終わりお薬タイム。
一人一人の薬を渡しに部屋を回ってきた。
そして最後に阿部ちゃんとラウの部屋。
ラウはゼリーに混ぜたらすぐに飲んでくれるから楽だ。
阿部ちゃんはゼリーに混ぜてもアイスに混ぜてもダメらしく為す術もない。
kj『これ頑張ったらかっこええなぁ』
ab『やっ、』
あら、また布団に潜り込んでしもた。
kj『阿部ちゃんお兄ちゃんのはずやのに』
ab『ちがうもん』
kj『んー、じゃあもう翔太先生に言うで？』
ab『いいよ』
ふーん。ええんや。ほな言いに行こー。
俺は部屋をあとにし翔太先生に報告をする。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
nb side
イヤイヤ期の阿部ちゃん。
ついには薬拒否が始まったらしい。
nb『もう先生、阿部ちゃんのイヤイヤ聞き飽きたよ。』
ab『…』
nb『ああ、そう。無視なんだ』
俺が声をかけても阿部ちゃんはベッドに座ってテレビを見ている。
nb『薬嫌ならちっくんだけどいいの？』
ちっくん。と言う言葉にピクリと反応した阿部ちゃん。
nb『あー、でも阿部ちゃんちっくん嫌そうだし、薬飲むの頑張れたらラムネあげようかな』
白々しく独り言っぽく呟くとポツリと聞こえた��のむ��の声。
nb『なに？』
ab『のむっ、』
nb『マジで？はい。』
阿部ちゃんの分の薬を渡すと机に並べて飲む順番を考えているようだ。
その姿をじっと見守る。
阿部ちゃんは覚悟したのか薬を口に入れて水をごくごくと飲んだ。
そして最後のひとつ。
その薬1番苦くて子ども達に嫌われ者なんだよな。
阿部ちゃんがチラッと俺を見て薬に目を向けた。
一気に薬を口に入れて水をがぶ飲みしている。
ab『にがぁい…』
nb『偉いじゃん。よく飲めました』
ab『ラムネは〜？』
nb『買ってきてやるから待ってろ』
ab『俺も行く！』
ほらきた。絶対そう来ると思ってたよ。
nb『もうイヤイヤしない？』
ab『しない！』
nb『絶対？』
ab『絶対』
nb『じゃあ俺が迎えくるまで待ってろ』
阿部ちゃんのイヤイヤしない宣言は絶対覚えとこ。
きちんと薬を飲めた阿部ちゃんの頭を撫でて、俺は1度仕事に戻る。
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むむ(プロフ) - このお話が大好きです！少しずつでいいので更新して頂けると嬉しいです！楽しみにしてます！ (2020年10月29日 15時) (
レス) id: e5ba25e8cb (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - いつも楽しみにみてます。最近忙しいですか？応援してるので出来たら更新してください。 (2020年8月29日 21時) (レス) id: 137beba8ce (このIDを非表示/違反報告)
ふーちゃん推しです - 面白いですね。更新楽しみにしています。 (2020年8月7日 14時) (レス) id: ca2dc115dc (このIDを非表示/違反報告)
うた(プロフ) - めめラウ担さん» リクありがとうございます！少し遅くなりそうですが書かせていただきます！ (2020年8月5日 22時) (レス) id: de1ba4cc53 (このIDを非表示/違反報告)
めめラウ担 - 誤字ってしまいました。すみません“〇|￣|＿ (2020年8月4日 22時) (レス) id: 8f7e48f752 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うた | 作成日時：2020年6月20日 21時
