眠り姫

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翔太 side


メンバーみたいにうまく考えられないし、
もうど直球で言えばいいやって思って聞いたら

寝言がどう、とか言って大慌てして

ぽろぽろ泣きだす(人1)。



渡「えっ、俺なんかした？(人1)？え、なに、どうしたの」




え、新婚旅行嫌だったか？


もっとやっぱりかっこよく聞いてほしかった？






『一緒に行っていいの…？』



なんて、
捨てられそうな子猫みたいに目をまん丸にして
いっぱいの涙を溜めながら言う(人1)。




渡「なんで？行きたくなかった？俺の誘い方変？」




聞いてみたら首もげるだろ、ってぐらいぶんぶん首振って否定するし。




渡「なに、どうしたの、ちゃんと話して。
話してくんないと俺わかんないじゃん。」


『翔太忙しいのに気遣わせるようなこと言っちゃったかなって。ごめん…』



そんなことかよ。



渡「俺が連れて行きたかったの。
付き合ってるときも家ばっかりだったし、
今だってどこも行けてないだろ？
たまにはどっか一緒に行きたいじゃん。だめ？」


『行きたいいぃ…』


渡「ははっ、行こ。どこがいい？行きたいところ決めよう。」


『翔太行きたいところないの？』


渡「俺はお前に聞いてるの、俺に聞かない。」





せっかくなんだから行きたいところ言えよ、って
ちょっと強めに言っちゃったけど。


パッてみたらんんんんん…なんて眉間にしわ寄せて真剣に考えてる。


朝は怖いのに夜になったら気遣って遠慮するし、
こっちが押したら尻尾生えた犬みたいになるからかわいい。




渡「どこでもいいよ、(人1)が行きたいとこ」


『海外でもいいの？』


渡「いいよ。」


『...ハワイ行きたい』


渡「おう、ハワイな。」






え、続きは？


みたいな顔してきょとんってしてるから







渡「あとは俺考えとくから、やりたい事と、
マネージャーさんに1週間ぐらい空けれるスケジュールあるか聞いといて。」




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『翔太…？




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大好き…っ！』







わー…こいついい子だな、なんて。笑









普段からそんないろんなことできないけど




たまには甘やかしてやろう。

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