日常62:話聞けよ ページ13
「阿伏兎その子帰さないで。知り合いなんだ」
「そうなのか?」
そいつの表情とは反比例するように徐々に青ざめていく私の顔。怖いとかそういうわけじゃなく、げんなりしているのだ。
「や!久しぶりだネ!まさかこんなとこでまた会えるとは思ってなかったヨ」
「はぁぁああぁあぁあ……」
今までついたことないような大きなため息をつく。そりゃもう身体中の空気が抜けるくらいの特大のやつ。
……夜兎工の頭、神威。
本当にありえない。
なんで高杉くんにプリント渡しに来ただけなのにこいつに会わないといけないの……。
「え?今高杉って言った?」
「言ってない」
やばい、声に出てた。
「奇遇だネ!実は高杉とここで待ち合わせしてるんだ」
「話聞けよ」
本当にイライラする……!!
何なのこいつ?アホなの?耳無し神威くんなの?
「……高杉くんと仲良いんだ。じゃプリント渡しといてくれない?」
「いやいや仲良しごっこするためにじゃないヨ。わかってるだろ?」
「……」
わかってるに決まってる。別の高校の不良が集まるって言ったら想像するのはみんな同じことだろう。
ざっと私のことを夜兎工の生徒であろう男達が取り囲む。
「とりあえず一緒に来てヨ。面白いことになりそうだ」
「……」
41人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さくらんぼ(プロフ) - み。さん» 返事遅れてすいません!更新遅れていますが必ず更新しますのでまた見に来て頂けたら嬉しいです! (2019年6月20日 17時) (レス) id: d49ab2e33b (このIDを非表示/違反報告)
み。 - 頭の爽やかな高校教師w 更新頑張ってください! (2019年2月10日 21時) (レス) id: e459f629a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さくらんぼ | 作成日時:2018年10月22日 17時