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「じゃあおれとりあえず家戻るわ」
「ありがと、マサイたん」
「いーえ、」
「あれ?お礼のハグいらない?」
「、いらねーよ」
なんかあったら電話しろよ、そう言ってマサイ宅に帰っていった。
よし。片付けは終わったから、とりあえずDVD観ながら優雅にお茶でもするかな!
・・・・・・・・・と思ったけど、なんだかやっぱり寂しい。DVDもなんだかウワノソラ。
今日は撮影もないからメンバーにも会わない。うわー、わたし早速こんな状態で大丈夫かな。
気付いたら、片手に持っていたスマホを触って電話をかけていた。
「、もしもし?」
「・・・・・・・マサイ、」
「ん?どした?」
「あっ、いや、・・・・・・間違えちゃった!」
「なんだよもー・・・、じゃあ切るぞ?」
「ごめんごめん!じゃあね!」
寂しいなんて、言えない。早速こんなんじゃ一人暮らしできっこないもんね。がんばれ、わたし。
そう意気込んだところに、ピンポーン、とチャイムが鳴る。一人暮らし初心者のわたしはインターホンという便利な物がありながら、フル無視で玄関のドアを開けた。
「、ばっ!!!!!!」
「寂しいならそう言えよ、」
「そっ、そんなこと、」
「あとインターホン、マジでちゃんと確認して」
そこに居たのはマサイだった。
びっくりして第一声「ばっ!」って変なのになってしまったよ・・・・・・恥ずかしい・・・・・・・・・。しかもインターホン確認してないのバレてるし。
「マサイなんで、」
「、一緒に過ごしてきた時間ナメんなよ」
「・・・・・・・・・ごめん」
「落ち込むなって、別に気にしてないから」
「・・・・・ありがと」
「今日はお嬢様にお付き合いしますよ、」
ぐしゃぐしゃ、と、軽く髪を撫でられた。たったそれだけで、さっきまでわたしを襲っていた孤独感は消え去ったからマサイは魔法使いなのかもしれない。
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作者名:むぅ | 作成日時:2019年5月6日 1時