蝶が七羽 ページ10
中也side
中「彼奴、何処行きやがった!」
俺は首領との会話の後、黒服の部下に呼ばれた。
内容は
部下 「中原幹部、医務の者が中原幹部を呼べと…。」
こんな感じだ。なので、蝶がいる筈の医務室の扉を開けると…
もぬけの殻。誰も居ないのである。
慌てて探しに行くと、部下の一人が廊下を歩いているのを見たと云う。
向かっていたのは梶井がいる研究室らしい。蝶は研究室の存在を知る筈もないので宛もなく歩いているに違いない。
中「梶井と蝶の組み合わせは確実にヤバい。」
冷や汗を出しながら研究室に向かうと梶井とすれ違った。
中「なぁ、梶井。研究室に白衣を着た男が来なかったか?」
梶「知らないですねー。白衣を着てるってことは研究者か何かですか?」
梶井は片手に檸檬(多分爆弾)を持って嬉しそうに聞いてくる。
中「危ねぇから、檸檬を持って歩くな。それと彼奴は医者だ。」
医者だから白衣を着ていても別段不思議ではない。首領だって着ている時がある。
中「会ってねぇなら別にいい。見つけたら連絡しろ。いいな、話しかけようなんか思うなよ。」
これだけ釘を刺しておけば大丈夫だろう。
梶井と別れ歩き進める。時折、すれ違った奴に蝶の居場所を聞きながら。
部下1「白衣の男ですか?見てません。」
部下2「あぁ、その人なら資料室に入って行きましたよ。」
部下3「中原幹部の部屋に入ろうとしてました。止めましたけど。」
彼奴は何人いるのか…。
中「彼奴、何処行きやがった!」
そして最初に戻る。
俺はそろそろ堪忍袋の緒が切れそうだった。
蝶「あ、中也くーん!」
背後で蝶の声がしたと思ったら大きく手を振りながら近付いてくる。
中「手前、なんで大人しくしてなかったんだ!」
蝶「あー、ごめんね。中也君を呼ぶより僕が行った方が早いかと思ったら何処に何があるのかわかんなくて迷ってた。途中で中也君の部屋があったけど部下さんに止められちゃって…」
要約すると俺を見つけるつもりが知らない場所だったので逆に迷ってしまったと云うわけだ。
蝶「まぁ、最後の方は探検みたいで面白かったよ!」
中「手前、ふざけてんのか?」
蝶「まさか!でも、軽く考えていたかもね。そこは謝らないと。ごめんなさい。」
蝶は俺に向かって謝罪した。
この姿を見ているとどうも雪多には見えない。
中「気を付けろ。」
案内はしなくても大体は見て回ったらしい。場所は覚えたと云っている。
蝶「いい場所だよ、此処は!」
蝶は頷いて手を広げた。
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夜桜 - はらさん» 注意してくれて有難う御座います。今後ともよろしくお願いいたします。 (2018年5月10日 8時) (レス) id: b341bfb04d (このIDを非表示/違反報告)
はら - オリジナルフラグ外し忘れていますよー違反行為なのでちゃんと外して下さいねー (2018年5月9日 20時) (レス) id: 352846e209 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜桜 | 作成日時:2018年5月9日 18時