蝶が三十羽 ページ36
中也side
俺は長期任務が終わりマフィアに戻ってきた。
太宰の野郎がここにいることはもうすでに聞いている。
取り敢えず先に首領の部屋に行き報告だ。
重苦しい扉の前に立つ。
中「首領、中原です。ただいま戻りました。」
森「入っていいよ。お疲れ様だね。」
入ってすぐに違和感を覚えた。エリス嬢が知らない銘柄のケーキを食べている。
森「気になるかい？これはね、蝶君がくれたのだよ。」
中「蝶がですか？」
甘いものが好きそうな顔をしているが、エリス嬢に買ってくるほど仲が良かったのだろうか？
森「買ってきたのではないよ。エリスちゃんが蝶君に頼んだのさ。蝶君の異能力でまたケーキを作ってってね。」
それを聞いて耳を疑った。
中(これを蝶が異能力で作った？)
森「彼の異能力は想像したもの、ことが現実にになる能力だよ。本人から聞いたさ。」
あれだけ隠そうとしていたのにどういう心境の変化だ？
森「彼は今日朝から買い物に出掛けていたらしいが帰ってきたらずぶ濡れだし、白衣は着てないしびっくりしたよ。でも、エリスちゃんがどうしてもって云ったら渋々了承して作ってくれたのだ。」
幸せそうにケーキを口にするエリス嬢。心なしか俺も口が緩んだ。
森「報告に関しては後でで良い。君はもう知っているだろう？行ってくると良い。」
首領の言いたいことはすぐにわかった。
中「…わかりました。失礼します。」
森「あぁ、それと蝶君に報告書が読めないから書き直しって云っておいてくれるかい？カルテの癖なのか如何せん読めなくてねぇ。それから、この資料を蝶君に渡しといて。彼は見たらわかるだろうから。」
数枚の紙の束。
表や数字、それから名前が書かれていた。
中「了解しました。失礼します。」
俺は扉を開け、長い長い廊下を歩いた。
太宰の顔を拝みに行こうか迷っているのだ。
中「どうせ、逃げ出すンだろ？だったら一言云ってねぇと気がすまねぇ！」
俺は少し足を早めた。
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夜桜 - はらさん» 注意してくれて有難う御座います。今後ともよろしくお願いいたします。 (2018年5月10日 8時) (
レス) id: b341bfb04d (このIDを非表示/違反報告)
はら - オリジナルフラグ外し忘れていますよー違反行為なのでちゃんと外して下さいねー (2018年5月9日 20時) (レス) id: 352846e209 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜桜 | 作成日時：2018年5月9日 18時
