蝶が十八羽 ページ22
蝶side
僕の肩を叩いたのは砂色の外套を着た背の高い男性。僕なんか背伸びしたってとどきそうもないくらい背が高いのである。
蝶「待ってるんだ、僕の出番を!僕は医者だからさ!」
?「それはどういう意味だい?」
胡散臭い笑みで僕を問い詰める。腕に巻いてある包帯に目がいった。
蝶「包帯!怪我?大丈夫!?」
本気で心配し、男性の腕を取る。
?「あぁ、うん。これは大丈夫なんだけどね。君はなんで此処にいるんだい?」
蝶「仕事だよ、出張お仕事!僕は蝶、空を舞う綺麗な蝶だよ。そう呼んでね!君は?」
男性が笑顔なので僕も笑顔で対応する。病院時代に小児科で何回も子供を僕の笑顔であやしてきたので自信があった。
?「私かい?私は太宰、太宰治さ。」
風で太宰君の外套が揺れる。
僕は眼鏡を押し上げた。
蝶「太宰君ね!よろしく!」
困ったように眉を寄せぎこちない笑いをしたあと、太宰君は路地に目を向けた。
太「そろそろかな?」
虎と黒獣が今まさにぶつかり合う。
太「はーい、そこまでー。」
太宰君は手で虎と黒獣どちらも止めたのだ。
蝶「君、異能力者だったの!?」
驚いてみんなの前に出てしまった。
出てしまったものは仕方がない。僕は敦君達に近づく。
蝶「安心して、僕は医者だよ。」
芥「蝶、やめろ。」
芥川君は僕の行為が気に入らないらしい。
当たり前だ。マフィアにとっては人虎は獲物。抵抗するなら、敵と見なされる。その敵を僕は治療しようとしている。
蝶「僕は医者。目の前に怪我をした人間がいるんだ。僕は治すのが仕事だよ。怪我をした人全て医者の患者さ!」
僕は手を広げ芥川君と目を合わせた。
蝶「此処が何処であろうが、僕の仕事は変わらない。」
芥「…好きにしろ。太宰さん、今回は引きましょう。ですが、人虎は僕らマフィアがいただく。」
僕は芥川君のお許しを得て鞄から止血帯やガーゼ等を取り出した。
まずは、女の子からだ。手早く治療を進める。
その間にも芥川君と太宰君は会話を続けていた。そして、最後だけ耳に止まった。
芥「元マフィアの太宰さん。」
そういって僕を残して帰っていった。そう、僕を残して!
というか!
蝶「包帯君は君だったんだね!!」
太宰君は目を数回パチクリさせた。
元マフィアで芥川君がさん付けだったから芥川君より地位が上!そして何より包帯を巻いている!!
おっと、舞い上がってしまった。
僕は主に怪我をしている二人に手をかざした。
蝶「異能力、想像世界の物語」
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夜桜 - はらさん» 注意してくれて有難う御座います。今後ともよろしくお願いいたします。 (2018年5月10日 8時) (レス) id: b341bfb04d (このIDを非表示/違反報告)
はら - オリジナルフラグ外し忘れていますよー違反行為なのでちゃんと外して下さいねー (2018年5月9日 20時) (レス) id: 352846e209 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜桜 | 作成日時:2018年5月9日 18時