蝶が十五羽 ページ18
NOside
蝶がマフィアに来て一週間経った。マフィアでは蝶の噂があとを絶たない。
例えば、『蝶がいる研究室の扉を開けると何匹もの蝶々が舞う。』、『蝶の治療は異能の力。』あげようと思えばたくさんあげることができる。
当の本人は…
蝶「え？噂？僕、知らないよ！？」
こんな始末である。
研究室の許可は無事に取れ、満足している蝶はとてもご機嫌だ。
今日も医務室の扉を叩く者がたくさんいる。早速、ノックが聞こえた。
蝶「どうぞ〜！」
蝶の間延びした声が室内に響く。
入って来たのは和服を着た女性。尾崎紅葉である。
蝶「初めましてだね！僕は蝶、空を舞う綺麗な蝶だよ。ぜひそう呼んで！貴女は？」
紅「私は尾崎紅葉じゃ。そなたの噂は耳に挟んでおる。噂を聞いて此処に来たのじゃしな。」
口元を着物の袖で覆い、値踏みするように目を鋭くさせた。
蝶「紅葉ちゃんって呼んでいいかな？あとね！噂ってどんなのか教えてよ！黒服さんに聞いても言葉を濁されちゃって僕、知らないんだ！教えてくれたっていいじゃないか。自分の噂は自分が一番知るべきだと僕は思うね！」
その様子を見ていた紅葉は不意にクスリと笑った。これには蝶も少し困惑した表情を浮かべ、首を傾げる。
紅「おもしろい奴じゃ。今度来る時は手土産を持って来るとしよう。それから、私にそなたの噂は教えられん。失礼したの。」
おしとやかに出ていく紅葉。それを唖然と見ていた蝶。
蝶「……教えてくれたっていいじゃないかー！！」
後々、我に帰った蝶はもう誰もいない廊下に叫んだのである。
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夜桜 - はらさん» 注意してくれて有難う御座います。今後ともよろしくお願いいたします。 (2018年5月10日 8時) (
レス) id: b341bfb04d (このIDを非表示/違反報告)
はら - オリジナルフラグ外し忘れていますよー違反行為なのでちゃんと外して下さいねー (2018年5月9日 20時) (レス) id: 352846e209 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜桜 | 作成日時：2018年5月9日 18時
