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21話 ページ21

ウナまで…


ヨンファは、母親だけだと言ってたのに


Aは、どれだけ辛い思いをあの日にしたんだ…


次に会うときは、幸せそうに


子供を抱いてるAに会えるはずだったのに…


今のAは、強がってるようにしかみえない


言葉が出てこない僕は、


ただうつむくしかなかった。


何を言っても、僕の言葉は受け入れてもらえない気がした。


「準名って…ジュンギさんから、とったんやろ?なんでなん?」


僅かな沈黙を破った墮威さんの言葉


「名前…準名は、ジュンギさんの名前を漢字で書いた時の準に名人の名なの。ジュンギさんを忘れたくなかったから…」


僕は、Aをみつめた


忘れたくない…


僕のこと…


「正直、釜山でジュンギさんに会ったとき、ヨンファとは終わる予感はしてたの…でも、ジュンギさんが勇気を与えてくれたの…」


どんな理由であれ、あの時の
僕は、Aの役に立ってたんだね…


Aは、立ち上がり


「他にも話さなきゃならないことあるけど、ここまでにさせて。準名の側に居たいし…ジュンギさんに渡す資料もまとめたいし」


「急がないで」


「ダメ!これは仕事だから、ジュンギさんにもDIRにも迷惑かけられないから。じゃ、二人とも明日ね」


Aを僕たちは見送るしかできなかった。

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作者名:紅華 | 作成日時:2011年7月10日 0時

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