くちびるふれず…イ・ジュンギssi (ページ15)

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１５話ページ15

メンバー全員が揃ったところで自己紹介した。

えっと…ヴォーカルの京さん

ベースの敏弥さん…うわぁ僕より背が高いしモデルみたい

ギターの墮威さんと薫さん…さっきAに手をふった二人ね

ドラマの心夜さんか…

「王の男みました…」

心夜さんが呟いた。

僕の作品をみていてくれての
オファーなんだと
改めて嬉しくなる。

薫「えっと…今回のコンセプトっていうか簡単なイメージなんやけど、卒塔婆小町っぽく…あーあかん、A頼むわ」

「ジュンギさん、卒塔婆小町ってわかります？」

「そ…？ごめんわからない」

Aが少し考えて、

「ビジュアル的には、コンギルなんですけど…ジュンギさんにわかりやすいように、明日迄に資料集めますね」

「ありがとう」

薫「じゃ、今日は俺らの撮りだけなんで観て行ってください」

生で聴ける…どんな迫力なんだろう…

♪…

Aが、画面をみて慌てて

「すみません。ちょっと失礼します」

メンバーもAの方を向く。

仕事なんだから、携帯くらいオフにしておけよ。

暫くして、戻ってきたAは井上さんのところ駆け寄り

何か話すと何度も頭を下げてた。

僕のところにくると、

「ジュンギさんごめんなさい。資料揃えたら、連絡して直ぐに届けます。今日は…すみません、これで失礼します」

スタジオの入り口でまた頭を下げると走り出した。

Aの走り去った方向をみてると

井上さんが、

「こんなのですみません…」

と、翻訳機を使って

「彼女は、病院に行った。明日には資料を届けます。」

病院…Aの身内になにか…

僕も翻訳機を借りて

「Aさんの連絡先を教えてください」

と表示させた。