レンズ越しの恋 (ページ2)

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「おはようございます～」

デーゲームは朝が早い

選手たちが来る前に準備しなければならない

『Aちゃん、今日も早いね』

そう後ろから声がして

振り向いてみると

「巨さん！おはようございます！」

私がこの球団の広報になったきっかけの

巨さんが居た。

「早いですね」

東浜「今日は早く来て練習しようと思って」

「さすがですね！私も準備して来ます」

東浜「先に練習してるね」

急いで着替えてカメラを首から掛ける

ブルペンを覗くと

" パンッ " とミットに球が収まる音が聞こえる

そっとカメラを構えて

シャッターを切る

東浜「あ、撮ったでしょ(笑)」

「気にせずに続けてください(笑)」

東浜「これ、サービス」

そう言って

カメラに向かってダブルピースをする巨さん

「ありがとうございます(笑)」

東浜「ちゃんと載せてよ～」

「しっかり載せておきます！」

可愛い笑顔で笑ったと思ったら

真剣な表情で再びピッチングを始める

このギャップ、堪りませんよね

ファンが増える理由がよく分かりますよ

そんなファンの皆さんに色々な選手の表情を届けようと

なるべく色んな選手を撮るようにしてるんだけど

どうしても巨さんの写真はいつも枚数が多くなってしまう

岩嵜「また巨のこと撮ってんの？(笑)」

呆れたように言う翔さん

「これから皆さんのこと撮ろうと思ってたところですー！」

岩嵜「どうだか(笑)」

「何ですか翔さん嫉妬ですか(笑)」

岩嵜「いやいや、俺はいいからな？」

「振りですか(笑)」

岩嵜「違うから(笑)」

いつも意地悪してくる翔さん

こんな形でも声を掛けてくれて

選手とコミュニケーション取れるのは

とても良いことだと思う

岩嵜「何ボーっとしてんの」

「わっ！」

岩嵜「みんなもう来てたよ」

「ほんとですか！やばい！」

急いで行くと

まだまだ誰も来ていない

翔さんにまた騙された

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